くろねこ先生の第3弾

2万人突破をお祝いしてこそっとシドヴィン!(←単なる迷惑なやつ^^;)

前買った本にシドが競馬新聞を読んでて、ヴィンセントがエプロン姿でそのわきに立っているというカットがありましてほのぼのしてて(笑)いいな、と。
と、いう訳でシド江戸っ子だし、リミットもないけどお祝い気分で見逃してやって下さい。
誰かノーコーうひゃうひゃ♪なやつ書いて下さいね〜(人頼み)。



「シド・・・お前また私のサイフからくすねたな?」
ややあきらめの口調でヴィンセントが言う。
髪を後ろで一つにし、彼には不似合いな派手なエプロン、手にはおたまを持っている。
「てやんでい、何が悪い!心配すんなって、すぐ倍にして返してやるからよ」
赤鉛筆を耳に挟み競馬新聞のチェックに余念のないシドを横目で見ながらにらたまをかき回すヴィンセント。
「ふ・・・今月に入って何度目のセリフかな」
そのつぶやきを地獄耳で聞きつけたシドがどかどかと台所へやってきた。
ヴィンセントの華奢な腰に腕を回し、肩に顎をのせる。
「お前はよう、料理はウメエんだが、ちいぃっとばかし頭がかてぇんだよな〜」
「悪かったな」
さほど傷ついた風でもなくヴィンセントは次の料理にとりかかる。
トントントン・・・
まな板の上で軽快にリズムを刻む心地好い音が夕闇にすいこまれていく。
「なあなあ、お前の事、商店街で話題になってるぜ。昨日も八百屋と乾物屋のかみさん連中につかまっちまってさ〜、年齢はいくつだの、好きなものは何だだの、うるせえったらありゃしねぇ・・・お前まさかヘンな色目つかってんじゃねーだろーな?」
「馬鹿をいう」
「ならいいけどよ・・・ま、お前がそんな器用なマネするわけねーか」
「・・・シド」
手際よくだいこんを鍋にいれるヴィンセント。
「あん?」
「いいかげん、離れろ。暑い」
「じゃあ、あと2枚で手を打つか」
「・・・シド・・・」
鼻先に包丁を突きつけられてもシドは一向に慌てる様子もない。
「そんなぶっそうなもん早く引っ込めろよ、ったく・・・この借りはあとでたっぷり俺様の身体で払ってやるからよ!」
そして煙草を口に咥えたまま器用に頬を寄せる。
「・・・だから浮気すんなよ」
「・・・ふ、お前こそ」
おたまにとった味噌を鍋の中で溶かしながらヴィンセントはくすりと笑った。
外はとっぷり日が暮れて何処かで犬が鳴いているのが聞こえる。
「お前は気が付いてないみてぇだけど、笑ったほうが絶対イイ顔してるぜ。昔のしかめっ面よりもな。俺はずっとお前にも幸せになる権利があると思ってたんだからよ」
「毎月こうやって誰かがくすねていった後のやりくりをすることが、か?」
「それが幸せってもんよ!」
あっけらかんと言い放つシドの声を聞きながら、ヴィンセントは思っていた。
これが幸せ・・・か。それも悪くないかもしれない。
こんなに心が安らかでいられるのなら。
これからも私はこうして生きていくのだろう・・・
このぬくもりを背中に感じながら、ずっと。



げげげ・・・なんだこりゃ〜。
私のシドは、ヴィンはこんなダサダサ(笑)ぢゃなくてよ!(怒X100)の方々ごめんなさい〜。
許して許して許して〜すたこら。


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