かいと先生の第2弾


先日の私の言葉のようにキレちゃおりませんが。
(心の準備が・・・ネタもないし(爆))
前よりは確実にエスカレートしております(死)。
でも一応、健全です・・・たぶん。



「マテリアは全部、破棄した方が・・・いいだろうな。星に返してやろう」
 セフィロスを倒し、もう使わなくなったマテリアを地に返そうと、クラウド達は少し大きめの穴を掘り手分けして埋めようとした。
 ふと、ヴィンセントはユフィの方をかえりみる。つられて仲間達も、彼女の方をみた。
 元々ユフィがこうして皆に着いてきたのはマテリアが目的だった。それを皆が思いだしたのだろう。
「ユフィ・・・いいな?」
 ヴィンセントが聞く。はっ、と顔を上げ、ユフィは元気良く言った。
「いーよいーよ、ちゃちゃっと埋めちゃいなよ。・・・あっ、あたし、ちょっと・・・」
 無理をしているようにしか見えない笑顔で近くの川辺の方に向かって駆け出すユフィ。
 そんな彼女の姿を、皆はしばらく見ていたが、やがて自分の作業に戻る。
 そんな中、ヴィンセントはクラウドの横に歩み寄り、何かを耳打ちした(男同士の耳打ち・・・(笑)。
 一瞬クラウドはとまどったが、彼の意図を察し、黙ってマテリアの入った袋の中を探り始めた。

 さらさらと、水の流れる音がする。
 時折流れてくる屋根瓦や木の枝が、メテオとホーリーのぶつかった激しさを物語っていた・・・が、そんなことにはお構いなしで、川辺に立ちつくしたユフィは自分自身に腹を立てていた。
「まっったく!あたしってばなにやってんだよ!ささっと盗んでくりゃよかったじゃん!・・・なんでやんなかったんだよーっ!」
 ひとしきり叫んでから、疲れたように腰を下ろす。
 マテリアを欲しいという気持ちはあった。だが長く戦いを続けているうちに、彼女の中にも「星を守る」という使命感のようなものが、わいてきていたのである。それ故に、マテリアを星に返そうとする仲間達から奪ってはこなかった。
「でもなー・・・やっぱ、あのマテリアだけは持って帰りたかったなぁ・・・」
 はう、とひとつため息をついたところで、後ろにひとつ、気配が現れた。
 自分にかぶさった影の形で、後ろにいるのがヴィンセントだとわかる。
 ユフィは立ち上がり背中を向けたままで言った。
「気にしてないよ、マテリアのことなら」
 そういった彼女の背中越しに、ヴィンセントは真紅に光り輝く、ある物を差し出した。
 差し出されたそれを、手のひらに受け取ったユフィは、驚きの表情を浮かべる。
「・・・これ、リヴァイアサンのマテリアじゃん!どーしてっ!?」
「・・・それはお前が父親からもらったものだろう?これだけは、星に返すよりお前が持っていた方が正解だ」
 彼は気づいていたのかいないのか。ユフィは父親からもらったこれだけは、持っていたいと思っていたのだ。
「ありがとー・・・」
 嬉しそうに笑うユフィに、ヴィンセントは気になっていた事を聞いた。
「・・・帰るのか?ウータイに」
 突然の質問に彼女はいぶかしげな顔をするが、こう答えた。
「とりあえずはね。オヤジに愛想つきたら、また飛び出て来ちゃうかもしんないけどさ!」
「・・・そうか」
「いいお餞別になったよ、ヴィンセント。ほんと、ありがとうね。でも別れの贈り物ひとつってのは、相場にしちゃあすくないぞっ!」
 そんな冗談を言って、いったん仲間達のところに戻ろうとしたユフィの腕を、ヴィンセントの、細いけれど強い腕が引き留めた。
「じゃあ・・・」
「?」
 何、と聞く間もなく、ユフィの細いからだはヴィンセントの腕に抱かれていた。
「な、なんだよっ!!」
「・・・もうひとつ」
 ヴィンセントは、ユフィの小さな唇に自分のそれを重ねた。
「・・・・・・!!?」
 息を詰めた沈黙が続いた。やっと唇が離れたとき、突然といえば突然すぎる彼の行動に、ユフィは顔を真っ赤にしつつ、2、3歩後ずさる。
「なっ・・・なにすんのいきなりっ!!」
「・・・プレゼントだ、気にするな」
 言って歩み去るヴィンセントの背中をあわてて老いかけだすユフィ。
「気にするよっ!おいこら待て!花の乙女になんてことするのさ!責任とれ責任っ!!」
 なんだかんだわめき立てながらも、ユフィの顔は何故か、笑っていた。
「何とか言えよっ!」
「・・・私は正直になっただけだ。それに・・・」
 ごうっ、と通りすぎた風の音で、呟かれた彼の言葉はかきけされた。
「えっ?なんだって?」
「・・・聞こえなかったのならいい」
「なんだよ、気になるじゃん!」
 ヴィンセントは、今言いかけた言葉を、心の中で紡いだ。

・・・・・これで、お前は私のことを忘れないだろう?



・・・なんなら押し倒しても良かったんですけど。
(死ね!!)こりゃーもう問答無用で魔胱炉突き落としの刑決定!!
・・・すいません、ごめんなさい・・・(切腹)


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