新生キングダム 「Rebirth」
98/10/13 東京・北沢タウンホール大会

 会場に到着したのは6時45分頃。19時開始の本戦の前に、別枠の試合が組まれている。二瓶組の幻こと片岡亮の試合が行われていた。時間切れ、判定で敗北。応援に来ていた二瓶組長に土下座する片岡。
 しばらくのインターバルの後(19時を過ぎる。変なとこまでインディー化)、全選手入場式、ルール説明が行われ、本戦開始。

第1試合
 羽鳥誠<キックボクシング> VS 山崎りょう<少林拳法>


 二瓶組のタノムサク鳥羽が本名の羽鳥誠で出場。体重65kgの羽鳥に対するは72kgの山崎。ゴング開始直後は素早い蹴りを放っていった羽鳥であったが、山崎に捕まり上に乗られる。一度は逃れてスタンドの体勢に戻ったが、再び捕まりマウントポジションを取られる。レフェリーの「ヒット」の合図と共に、グラウンドでの打撃が許可され、山崎が顔面パンチを繰り出す。何発か当たったところでレフェリーが試合を止める。羽鳥はすぐさま立ち上がり、ダメージのないことをアピールしてレフェリーに抗議するが、判定は覆らない。4分49秒、マウントパンチからレフェリーストップで山崎のTKO勝ち。羽鳥、納得の行かない様子。
 見ているほうもなんだか消化不良。止めるのがちょい早い感じ。事故があってはならないのは当然だけど、プロとして客からお金を取って見せている以上、もっと納得のできる形での決着が見たかったな、と。あのまま止めなければ、羽鳥はずっと殴られ続けていたかもしれないが、「あ、これは山崎の勝ちだな」と思わせるくらいのところまでは見せて欲しかった。難しいところだけど。

第2試合
 山田敦<パレストラ> VS 鈴木浩二<和術慧舟會>


 互いに決め手を欠くまま時間切れ。ポイント差なしで引き分け。やや山田が攻めていたか。

第3試合
 佐藤耕平<順道会館> VS 布施智治<総合格闘家>


 重量級の戦い。時間切れ。ポイント差なしで引き分け。

第4試合
 アンソニー・ウエイン・ハス<シューティングジム八景> VS 小幡太郎<順道会館>


 11分25秒、アンソニーのマウントパンチでレフェリーストップ、TKO勝ち。今回も止めるのが早い感じ。

 休憩。休憩後、ネオレディースの遠藤さや選手が膝の怪我による欠場の挨拶。続いて、シュートボクシングのシーザー武志氏、木口道場の木口宣昭氏による再旗揚げのお祝いの挨拶。

第5試合 スタンディングバウトエキシビションマッチ
 下谷地卓也<キングダム> VS 折原篤史


 5月に交通事故に遭い、大怪我をしたという下谷地のエキシビジョンマッチ。

第6試合
 ニーハオ<キャプチャー> VS 戸田秀雄<キャプチャー>


 戸田がパンチを繰り出すが、それを捕まえたニーハオが戸田を倒す。マウントポジションになり「ヒット」。戸田の頭をゴツゴツ殴る。そして素早く腕ひしぎ逆十字固めに移行し、戸田ギブアップ。1分17秒、ニーハオの勝利。

第7試合
 入江秀忠<キングダム> VS マーク・ジョンソン<ブラジリアン柔術、ルタ・リーブリ>


 着実にエスケープを奪っていった入江が、8分33秒、ルタ式変形絞めでマークを仕留める。
「今日は、勝てたことよりも、メインに出れたことよりも、皆がこのリングで、キングダムという素晴らしいルールの元、素晴らしい試合ができたことがなによりうれしいです。これから、このキングダムが、闇に閉ざされるようなことがあったとしても、僕が輝いて照らしてみせます。僕は高田さんにはなれないけれども、世界の強豪と刺し違えてでもいい覚悟で頑張ります。皆さん、今日は本当にありがとうございました!」

 観戦していたエンセン井上

20世紀の観戦記録