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絶景の静岡清水と歴史の道


Contents

日本平|展望台からの雄大な眺め・いちご狩り・夜景の穴場スポット

久能山|東照宮の建築技法・博物館にある国宝重要文化財・静岡の銘酒

丸子宿|老舗のとろろ汁・日本紅茶発祥の地・銀閣を模した庭園・山城

宇津ノ谷峠|集落の町並みとお羽織屋・旧東海道・有形文化財のトンネル

美保登呂遺跡駿府城石畳ハイキング温泉ほか周辺観光
関連リンク



日本平からは富士山と駿河湾が一望

 誇らしげな「日本観光地百選第一位入選記念」の碑。近くには「赤い靴はいてた女の子」母子の像も設置され、哀しいエピソードが綴られている。歌のモデルになった「岩崎きみ」さんは、地元清水の出身。不治の病でわずか9歳でこの世をさり、東京六本木にある鳥居坂教会の共同墓地に眠っている。
 眼下に広がる駿河湾や伊豆半島、それになんといっても日本一の山・霊峰富士が美しい。夕刻から広がる夜景も一見の価値があろう。また、車の中から夜景を存分に楽しみたければ清水ICから、放送塔のある「山原(やんばら)」へ向かうといい。地元で知るひとぞ知る、夜景の穴場スポットだ。

 展望台付近の藤棚。白が空の青に映えて見事。駐車場には季節の風物詩、こいのぼり。

 東照宮と日本平を結ぶロープウェイからは、石垣いちごのビニールハウスと群青色の海岸線が見渡せる。

【日本平ロープウェイ】t00503a5

日本平駅⇔久能山駅(久能山山頂=久能山東照宮)を約5分で結ぶ。運賃は往復1000円。久能山へのアクセスは久能海岸から1159段の石段を上る方法もある。運行は10分〜15分間隔。

【久能山いちご狩り】

疲れたら有名な石垣いちごで喉を潤すのもいいだろう。いちご狩りは例年1月〜5月末までだが、やはり3月までが食べごろ!? 海岸沿いは土産屋、いちご狩り園がいっぱい。


■徳川家の財宝はじめ数々の国宝重要文化財

 久能山にいったら必ず立ち寄りたいのが「久能山東照宮」。立地する史跡久能山は太古の昔は日本平と結ばれていたというが、現在は浸食作用により、それぞれ孤立。以前は2地点を結ぶ山道もあったが、集中豪雨でがけ崩れが起きて歩道が閉鎖されたままの現在は、ロープウェイでのみ行き来ができる。

 東照宮の見所の一つは境内に数多く現存する重要文化財の建造物。日光東照宮の原型ともいえる、「権現造」「総漆塗」「極彩色」の社殿は見事。桃山時代の技法をとりいれた彫刻や模様は、じっくりと時間をかけて鑑賞したい。
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t00503a9 本殿の裏手にまわれば、祭神でもある徳川家康公(東照公)の神廟が。境内随所にみかけられる石垣は1568年当時は武田信玄の城砦「久能城」の名残であるかは定かではないが非常に興味深い。現在の建物は二代将軍忠秀公の命により造営されており、いたるところにつけられている葵のご紋が徳川家の領有であったことを物語っている。t00503a0

 セイジ的にはつい目先がいってしまうのはやっぱりお酒。奉納されていた静岡の銘酒はしっかり写真に(右)。ちなみに、お酒のとなりには豊年油も。地元ゆかりの企業なんですねー。

t00503aa いわれのある梅の木には若き実(梅酒にしたいと思う自分は不謹慎だろうか…)。

 祭事は4月17日の御例祭、2月16,17日の春季大祭、10月17日の秋季大祭のほか毎月1日、17日の月次(つきなみ)祭など数多い。

 時間があれば「久能山東照宮博物館」の展示も見る価値大。家康公の使用したスペイン製枕時計などの愛用品から、徳川歴代将軍の遺品類、書画類など2000余点。うち国宝重要文化財は75種185件と圧倒的な収蔵を誇る。

【久能山東照宮・博物館】

[開]4/1〜9/30はAM8:30〜PM5:00、10/1〜3/31はAM9:00〜PM4:00、年中無休 [住]〒422-8011   静岡市根古屋390 [電]054-237-2438


■丸子宿では旅人気分でとろろ汁を

t00503ac 東海道五十三次「丸子宿(鞠子宿)」。街道の評判だったのは、生育風土に恵まれた駿河の自然薯(山芋)でつくる「とろろ汁」。丁子屋の萱葺き屋根の古い民家づくりの店構えは、今でも往時を偲ばせる。ここはひとつ大名気分で、旅人に愛された名物をすすってみるべし。 口にしてみれば自然薯のもつ独特の野趣あふれる風味と、独特の粘り。家伝の白味噌と出汁で調味されたとろろをかければ、おひつたっぷりの麦飯もあっという間に平らげてしまうことだろう。駿河名産のたたみいわしが浮かぶ味噌汁も、どこかなつかしい味だ。t00503ab

 丁子屋のすぐ近く、旧道沿いを探索すれば小さな水車にであう。そこには「丸子紅茶」の看板がある。日本紅茶発祥の地だ。春先ならその数300種以上ある「丸子梅園」へ。

t00503ad 丸子路の名勝が「吐月峰柴屋寺(とげっぽうさいおくじ)」。国の史跡にも指定されている銀閣を模したという庭園や、分福茶釜がみところ。ここからほど近くにあるのが「丸子城址」。石垣や建造物はないが、山城の面影といえる土塁や空壕、曲輪などが残っている。歩道も整備されているので、ちょっとしたハイキング気分で登って、山頂の心地いい空気で深呼吸するのも悪くない。 

【丁子屋(とろろ汁)】

国道1号バイパス、旧道の分岐点からすぐ。両1号線からも入れる店の敷地内駐車場のほかに、第2駐車場もあり。店内には民具や宿場絵などの展示やちょっとした土産を販売。丸子観光の資料を集める意味でも、まず足を運ぶことをオススメする。 [住]静岡市丸子 [電]054-258-1066 [休]毎週木曜、月末の水木曜4/1〜9/30はAM8:30〜PM5:00、10/1〜3/31はAM9:00〜PM4:00、年中無休 [住]〒422-8011   静岡市根古屋390 [電]054-237-2438

【丸子路会】

[電]054-258-1066 丸子紅茶の看板ところて入手できる「自然と歴史 憩いの里」は丸子散策にもってこいの便利な地図。


■難所・宇津ノ谷峠歴史の道とトンネル群

t00503aht00503ae 丸子宿から宇津ノ谷峠へ向かう。ふもとの集落の細い石畳の道を登り「お羽織屋」を越えた先に旧東海道ののぼり口はある。看板はあるが、目立たないので気をつけていないと見過ごしてしまうかもしれない。

 そう、この道こそが、豊臣秀吉が小田原征伐のときに開拓したといわれる「秀吉道」。江戸時代に正式に東海道となり、参勤交代の大名やオランダ商館長、朝鮮通信使はじめ一般の旅人も利用した歴史ある街道。写真の竹林を抜けると一瞬、視界がひらけ、茶畑の先に集落が見下ろせるが、本格的な峠道はその先。時間的にはそうかからないが、陽がささない鬱蒼としたジャングルの険しい道は、古くからの難所というのもうなずける。t00503agt00503af

 一方、ハイキングコースとして整備されているのが「つたの細道」。古くは「宇津の山越え」「蔦の下道」とよばれ、平安から鎌倉時代にかけて利用された、いうなら古代・中世の東海道。こちらは道の駅「宇津ノ谷峠」(静岡側下り)に入り口があり、みつけやすい。

 トンネルの歴史も深い。最も古いのが日本ではじめて通行料をとった「銭とりトンネル」(明治のトンネル)で、現在は歩行者専用として整備保存だれている。煉瓦造りのトンネルは、今でこそまっすぐだが、技術的な問題から開通当初は「く」の字に曲がっていたため中が暗く、カンテラの明かりが設置されたという。その後、大正時代から計画された「大正のトンネル」、現在の岡部バイパス上り線「昭和のトンネル」、同下り線「平成のトンネル」と、トンネルの数は4本。また、トンネルの換気口に通じるヒトケのない道は、眺望がよろしい(らしい)。
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【道の駅・宇津ノ谷峠】

国道1号バイパス、宇津ノ谷トンネルの入り口手前。静岡側(上り・下り)、岡部町側(上り)の3ヵ所ある。 [電]054-256-2545(静岡側)、054-667-5080(岡部町側)

【静岡市観光案内所】

[電]054-252-4247


■海岸線の先に富士山がそびえる景色は日本三景のひとつ

 「美保の松原」は、今となっては数少なくなってしまった銭湯ではおなじみの景色。天女のはごろも伝説が残る松も、数百年の時を経ていまだ生きている。おだやかな海岸線は風こそ強いが、磯の香りを感じながらゆっくりと時を過ごしたりするには最適。季節が夏なら海水浴客でも賑わう。

 車のまま海岸付近にのりつけたいなら、松原の先まで移動すればOK。途中には「美保飛行場」もあり、セスナが発着する様子を間近にみることが可能。家族連れなら付近のレジャー施設に足を伸ばす手もある。


■埴輪のおみやげもよりどりみどり

 広大な敷地の公園として整備されている「登呂遺跡」。復元された竪穴式住居などから古代人の暮らしぶりがうかがえる。土産屋では副葬品である埴輪の模型なども販売。


■公園として整備された駿府城址はつつじの季節に

 静岡市の中心部にある「駿府城」の跡地は公園として、一般に開放されている。復元された二の丸「巽櫓」「東御門」はもちろんのこと、園内はつつじの名所としても有名。


■温泉で疲れを癒すなら梅ヶ島温泉方面へ

 静岡から安倍川(「あべかわもち」も土産にいいね)沿いに進路をとればコンヤ温泉や梅ヶ島温泉がお出迎え。「三段の滝」「安倍の大滝」「赤水の滝」といった滝めぐりや、紅葉の季節なら「安倍峠」や「大谷崩」といった山間美を楽しむのもよかろう。

【日帰り入浴ができる「黄金の湯】 [住]静岡市梅ヶ島5342-3 [電]054-269-2615 [休]月曜 [営]9:30〜18:00 [料]大人500円(2時間)〜 [P]150台


■足をのばせば東海道情緒満喫・金谷の石畳

 丸子から先、大井川を越えれば金谷。時間に余裕があれば、ここに復元されている旧東海道の石畳ハイキングコースにいくという手も。疲れたら石畳茶屋で一服を。周辺にはほかに「諏訪原城跡」や「日本左衛門の首塚」など。




■関連リンク

東海道一人旅 東海道を歩く旅人・浮浪雲氏の道中記録。東海道の情報が充実。
東海道五十三次徒歩の旅 97/11より徒歩で出発。00/1に約300k地点。各地の写真を掲載中。
SCB 「観光と味覚」は静岡市、清水市などの個別情報収集に便利。
駿府匠宿 丸子路の個別見所情報を写真つきで紹介。
あい・らぶ・かなや 「観る・歩く」には金谷の個別スポッの案内が。写真あり。


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