バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い
ファミリーコンピューター用ゲーム(ROMカートリッジ)
発売元:ジャレコ
発売年月日:1987年9月22日
標準小売価格:4,900円
ジャンル:横スクロール型アクションゲーム
入手難易度:困難か

・ストーリー(取扱説明書より)
 西暦2081年。地球は、超増殖生命体インクリーザーに喰い尽くされ、絶滅寸前であった。超増殖生命体インクリーザーとは、1900年代に地球に侵入した、恐るべき増殖力を持ったエイリアンだ。彼らのシステムは、マザーインクリーザーが幼虫であるノプリス期を産み、ゾエア期、マーズ期を経て、成虫であるメガロ期に成長し、マザーにバイタリティを与える為に帰ってきて吸収される。マザーは、其のバイタリティで2倍の量のノプリスを産み、増殖を繰り返すのだ。人間達は、最後の手段として、選ばれた一人の青年にバイオ技術を駆使して、幾つかの能力を与えた。−−彼の名はDAN。
 残された人間達の最後の希望を背負って、ダンはインクリーザーが侵略を始めたばかりの過去へ、時間の旅に出たのである。
 
 西暦1999年。インクリーザー達は、地球のある地にコロニーを築きつつあった。ゴッドインクリーザーが率いるマザーインクリーザーと、其の子供達から成る、不気味なコロニーだ。
 1999年に辿り着いた、ダンの、地球の運命を変える為の冒険が始まった。

・「親父ぃ〜!」とは叫ばない(苦笑)
  正確には「横スクロールB級アクションゲーム」とでも言うべきか。
  プレイヤーは「ダン」を操作する。始めに所持しているのは、ヒートナイフという貧弱な武器。しかし、雑魚のインクリーザーには、取り敢えず通用する。其れ以外の強力な武器は、道中で入手しなければならない。この内、スパイダーショットとサイコブロス以外は、エリア内に潜んでいる浪速の商人(笑)から購入する。
  インクリーザーを倒すと、エネルギーチップを落とす(落とさない奴もいるが)。これは、武器のエネルギーだけでなく、金の代わりとしても使用する。前述の武器購入だけでなく、体力回復、武器のパワーアップ(何故か、知り合いにそっくり(爆)な、謎の中国人が経営している)、特殊アイテムの購入にも必要だ。
  エリア数は、全部で5つ。エリアクリアの条件は、最終エリアを除いて、其のエリアの何処かに潜んでいる「マザーインクリーザー」を倒す事。マザーは、ダンがマザーの部屋に辿り付くまでの時間が、そのまま体力となる(ストーリー参照)。故に、効率良くエリアを攻略する事が重要となる。最終エリアは、経緯が少々ややこしいが、最終的なクリア条件は「インクリーザー達の親である、ゴッドインクリーザーを倒す」事。
  何故に「B級」なのか。「ジャンプの軌道がおかしい」「死ぬと、折角購入した特殊アイテムを失ってしまう」「スパイダーショット入手経緯が、コブラのパクリだ(笑)」等の難点(この辺も「B級」足る所以だが)はあるが、ゲームバランスはしっかりと取れている(一応、コンティニューは5回まで可能。慣れてしまえば、ノーコンティニュークリアも簡単に出来ると思う)。しかし、各種イベントに「ミスマッチの妙」がある。例えば、体力を回復してくれる「旅の宿」では、ダンが浴衣姿でくつろぐシーンが現れる。そしてその時、バックグラウンドで「風鈴の音」が鳴り響く。初めて目にした時、思わず爆笑してしまった。其れ以外にも、怪物だか何だか判らない男が「俺と押し相撲をしよう」と話しかけてくるイベントもある。押し相撲に勝つと、大量のエネルギーが貰える(まず、負ける事はないが)。この二つに付いては、写真を見て貰う事にして。他にも、妙なイベントが詰まっている。「一人でも仙人」と、しょうもない事を言う言うぢいさん(ゲーム中の表記を使用しておいた(笑))や、化粧をすると逞しくなるダン(これは、エリア4にて見る事が出来る)、エリアクリア時のデモ・・
  さて、当時の評価は、操作性の問題もあり、芳しくなかった。このゲームに手を出したのは、俺の様な好事家ばかりだった様に記憶している。かく言う俺も、当時、新品を\980で購入した人間なので、あまり偉そうな事は言えないが(苦笑)。現在の入手難易度はと言うと、困難な部類に入るか。これに限らず、メジャータイトルでないファミコンソフトは、入手は困難である。この辺りは「神仙伝」でも触れた事だが。
  当然、一般人にはお勧めしない(爆)が、カルトゲーマーを自称する「あなた」に、是非(笑)。万が一、見つかったら「お・か・い・ど・く」な値段で並んでいると思うが。
 
・武器に付いて
  「ヒートナイフ」
  消費エネルギー:0
  効果範囲:ダンの前方1キャラクター分
  パワーアップ効果:効果範囲が2倍(敵を貫通)
  兎に角、効果範囲が狭いのが難点。但し、パワーアップすれば、実質2倍のダメージを与え
 る事が可能。エネルギー節約の友(笑)。
 
  「スパイダーショット」
  消費エネルギー:2
  効果範囲:ダンの前方(弾が消えるまで)
  パワーアップ効果:連射可能
  これがメインの武器となる。使い易さは、天下一品。
 
  「スマートボム」
  消費エネルギー:6
  効果範囲:ダンより放物線を描いて飛ぶ(弾が消えるまで)
  パワーアップ:なし
  上空に滞在する鬱陶しい敵を排除するには、これしかない。
 
  「パルサー・ビー」
  消費エネルギー:4
  効果範囲:ダンの前方(敵を貫通し、画面端や障害物に到達すると跳ね返る)
  パワーアップ効果:連射可能
  使い勝手は悪くないが、画面上に円盤が存在している間は、次の攻撃が不可能。
 
  「ローリングショット」
  消費エネルギー:6
  効果範囲:ダンの周囲(半径2キャラクター分の円を描く。敵を貫通)
  パワーアップ効果:半径が1.5倍になる
  使い勝手が良いとは言えないが、エリア3等で、軌道が読みにくい敵を相手にする時は、意
 外と効果がある。又、エリア3のボスは、慣れないうちは此れで攻略するのがベターか。
 
 「サイコブロス」
 消費エネルギー:4
 効果範囲:ダンの前方(射程あり)
 パワーアップ:なし
 
 「サンダーソード」
 消費エネルギー:12
 効果範囲:
 パワーアップ:なし
 唯一、特殊効果が存在する武器。其の効果とは「キーの上を押したまま攻撃ボタンを押すと、
 雷が発生し、画面上に存在する敵にダメージを与える」事が出来る。但し、ダンもダメージ
 を受ける(苦笑)。
 武器としては「威力と射程がアップしたヒートナイフ」といった感じか。