1998年11月21日。
この日「にっぺんに賢ちゃん」氏の呼びかけにより、「サイファーボード寄生オフ会inグリスボード」が開催された。
参加者の大半が都内、及び関東圏内からの参加者だが、にっぺんの賢ちゃん氏(以下にっぺん氏)のみ鳥取からの参加である。
彼は我々にとてつもないインパクトを与え、鳥取に帰っていった。
「ハメ」と言う名の呪いを置き土産に。
11月21日
新宿スポーツランド西口店(通称西スポ)地下。
初めてここを訪れるものには多大なインパクトを与えるであろう、ヤガ目の描かれた自動ドアの向こうに、戦場はある。
ちなみに、ドアの手前側には今流行のダンスシミュレーションゲーム「ダンスダンスレヴォリューション(通称DDR)」がある。
よって、西スポ地下は様々な人種がごった返している。一種の混沌さえ感じられる。
我々の目的地はそのドアの向こうだ。
土曜日の夕方ともなれば、大勢の強者どもが集結し、熱いバトルを繰り広げている。中には全国大会に駒を進めた者もいるほどだ。
私はDDRで軽く汗を流し、戦場へ一歩足を踏み入れた。紫煙の向こうから二人の少年がやってくる。
アオイ氏と天翔毒蛇(現在零)氏である。
私は彼らとは当然初対面だ。と言うより、この日会う人全員初対面なのだ。
まず、私とアオイ氏との間でやり取りされたのは、現金の受け渡しである。このやり取りで、我々の間に軽い連帯感が芽生える(笑)。
この二人が今回の参加者の顔を殆ど知っているというので、次々に紹介される。にっぺん氏、SA改氏、カムロ氏、ひげ男氏など。
今回はグリスボードオフへの寄生なので、グリス側主催のDOI−2氏、深海 王氏にも対面する。
軽い雑談の間にも、対戦は進む。カーウィン氏、Hiro氏の対戦も観戦出来、非常に貴重な時間であった(但し何の身にもなっていない/苦笑)。
途中、VP3氏との会話の中で、「ヘボカード対決」なるものが始まった。財布に入っているカードの中で、よりへっぽこで笑えるカードがどれかを競うものだ。
様々なカードの押収の中、最終的に勝利したのは私が持っていた「亀屋万年堂」のスタンプカードだった。
そしてVP3氏がレーザーとサマーソルトに命を懸けたバトルを観戦する。私自身(当時)一番使えるのはRTRWのレーザーだった為、試合観戦にも若干熱が入る。レーザーはいい。ライデンレーザーよりもサイファーレーザーの方が格好良く見えるのは何故だろう?
我々が試合観戦をしているさなか、帰る人一人。恐らくかとた氏であろう。彼はこの時間でもまだ仕事中で、移動の間に西に立ち寄ったという。見上げた根性だ。
だが、さすがに長時間飲まず食わずの観戦は辛い。とりあえずDOI−2氏と深海氏の取り計らいで、9時より近くの居酒屋で飲み会ということに収まった。
そして「和民」へ移動。16人が3つのテーブルに分かれる。私は真ん中2番テーブルで、毒蛇氏、だる氏、グリス側の人と相席となった。
酒も入り、話も進む。両サイドテーブルは真面目(?)にオラタンの話をしているというのに対し、我々は殆ど世間話に花を咲かせた。だが、これも立派なコミュニケーションだ。
追加オーダーを決めていた我々の目に飛び込んだのは「鍋」であった。とりあえずキムチチゲ鍋4人前を頼む。
ここで登場したのはにっぺん氏が持ち込んだキムチであった。持ち込み禁止だというのにそのキムチは食され、終いには鍋の中へ。続いてラー油なども入る。
←の写真が問題のキムチ加工鍋だ。角度が悪かった為、この鍋の汁の色を克明にお伝え出来ないのは残念だが、残って浮いているキムチの量や、僅かに見える汁の色から、この鍋の凄まじさを読みとって頂きたい。
ちなみに、向かって左側に移っているのが毒蛇氏、右側が(恐らく)ひげ男氏である(と思われる)。ひげ男氏は3番テーブルのはずが、この時は何故か2番テーブルにいた。
飲み会では、この様な悪食たる物を、代表者(という名の貧乏くじを引いた人)が飲むのは当然であり、ここで繰り広げられたのが「キムチ汁を飲む漢は誰だ!?」大会である。
まずテーブルごとに分かれて「店舗予選」が行われた。2番テーブルからは毒蛇氏が代表に選ばれた。つまり、彼が一番じゃんけんに負けたのだ。1番テーブルは誰だか忘れたが、3番テーブルの代表はカーウィン氏である。
最後「全国大会」の優勝者(要するにここでもじゃんけんに負けた人)は、カーウィン氏である。
彼はお通しの入っていた小皿に並々と注がれたキムチ汁を一気飲みし、漢度を上げた。
今宵のヒーローはカーウィン氏に決まりだ!!
だが、店舗予選で敗退した人も、全国大会で惜しくも(笑)敗退した人も、心の底からこう思ったことだろう。
「あぁ、俺じゃなくて良かった!」と。
下の2枚の写真は、キムチ汁を飲んだ直後のカーウィン氏である。左が飲んですぐ、右がしばらく経って開き直った頃の物だ。おなかを押さえた笑顔が非常にすがすがしい(笑)。その後、カーウィン氏が腹痛に見舞われたのは、抜群に秘密だ!(笑)

↑漢カーウィンの図(撮影:高森尚貴)
そして、そのキムチに挑戦する者続出。
ここでは代表としてだる氏の勇姿をお見せしよう。キムチ汁を飲み干した友に続けとばかりにキムチを食し、辛いながらも余裕のポーズを見せるだる氏に、漢同士の厚い友情を私は感じざるを得なかった。
兄は夜更け過ぎに、幸恵に変わるだろう頃。まだ遊び足りないという10名ほどを引き連れて、カラオケへと繰り出す。
ここで何故か幹事は私へと変わっていた。グリス側の主催であるDOI−2氏、深海氏共に帰宅の途についてしまったのだ。
やむなく行きつけのカラオケボックスへ。但し大部屋だった為、ジョイサウンドではなかった。まぁ、まだDAMだったから幾分マシだろう。

歌うカーウィン氏(左)とグリス側の人(右)(撮影:高森尚貴)
ここで特筆すべき人は、、この写真を見て頂ければ判るように、にっぺん氏である。
彼のキャラクターは、サイボードの書き込みから我々が想像していたものを、遥かに越えていた。
彼は最強キャラなのだ。
彼は「愛国戦隊大日本(太陽戦隊サンバルカンの替え歌)を歌い(確かに煽ったのは私だが、本当に歌うとは思わなかった)、「大都会」(クリスタルキングの大ヒット曲)を歌い「与作」(ご存知北島さぶちゃんのヒット曲)を歌った。
それだけで彼はこの場を盛り上げてしまったのだ。
鳥取が誇る最強兵器「にっぺんの賢ちゃん」恐るべし。
ちなみに、このカラオケの参加者は10人。そのうち8人が寄生側のサイボード関係者であり、最終的に今回のオフは「サイボード寄生」ではなく「サイボードに寄生された」オフとなってしまったことを、付け加えておこう。
こうして、「グリスボードオフ寄生サイボードオフ」は嵐の様に終わってしまった。
時刻は22日午前5時過ぎ。明日はサイバーウォーズである。
続く
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