夕日とバオバブ
夕日とバオバブ


パンヤ科アダンソニア属
アフリカアダンソニア・ディギタータ(Adansonia digitata)
オーストラリアアダンソニア・グレゴリィ(Adansonia gregorii)
マダガスカル島 アダンソニア・グランディディエリー(Adansonia grandidieri)
アダンソニア・スアレゼンシス(Adansonia suarezensis)
アダンソニア・アルバ(Adansonia alba)
アダンソニア・ペリエリィ(Adansonia periel)
アダンソニア・フニィ(Adansonia fony)
アダンソニア・ザー(Adansonia za)
アダンソニア・マダガスカリエンシス
         (Adansonia madagasucariensis)


 バオバブは、アフリカに1種、オーストラリアに1種、マダガスカル島にディギタータを含め8種の計9種あり、主として熱帯乾燥地に分布します。

 私が栽培しているのは、アフリカのアダンソニア・ディギタータ(Adansonia digitata)です。digitataは、「掌状の」という意味です。こいつの葉は「掌状複葉」なので、ここから学名がつきました。




<バオバブの特徴>

 バオバブの自生地、アフリカには雨季乾季があります。バオバブは乾季になると落葉してしまいますが、幹や枝の中に多量の葉緑体を含んだ層があるため、光合成することができます。そのうえ、樹木の中に65パーセントもの水分を含んでいるので、厳しい乾季を乗り越えることができるのです。

 時期が来ると、18cmくらいの大きな白い花が咲き、ネズミの助けにより受粉します。日本でも、沖縄の熱帯ドリームセンターでは、1997年から毎年咲いています。本州でも、1999年、バオバブの花が京都府立植物園で初めて咲きました。

 できる果実は毛に覆われていて、横長で30cmもあります。これが木にぶら下がっている様子は、まるで死んだネズミがぶら下がっているように見え、英語では、dead rat tree とも言います。

 寿命は1000年以上あり、測定方法によって5000年の樹もあるそうです。樹齢4000年にもなると、高さは25m、幹の周囲は30m、重さは200トンを越えるそうです。




<まつわる話や利用のされ方>

 ケニアでは、古くから「悪魔に地中から引き抜かれ、逆さまに置きかえられたのだ」などとバオバブの奇妙な樹形について、言われています。

 サン・テグジュペリ(フランスの作家)の書いた童話『星の王子さま』では、バオバブはその成長の早さからか、星を破壊してしまう「恐ろしい木」として描かれています。

 しかし本当は、バオバブは「無駄になる部分がない」というほど人間にとって役に立つ木なのです。は野菜として食べられ、は薬として使われ、固い殻をもつは、お菓子として食べられています。黄色いからは、ビタミンCやクエン酸を多く含んだジュースやあめができます。樹皮はカゴやナワの材料、屋根、壁材としても使われます。

 動物にとっても同様です。乾季中、ゾウなどの大型獣はバオバブに傷をつけ、その傷口をしゃぶることで水分補給をし、サルなどの小動物や鳥類は実を食べたり、バオバブの木のくぼみに巣を作ったりしているのです。



 ※上の画像は Hatta さんよりお借りしたものです。






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