独断偏見による
超主観的直流二線式鉄道模型(HO,Nゲージ,16番)メーカー紹介




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FSE655 カイマノのCGメイキング動画(by巨電)




1.はじめに

私は、どちらかというと鉄道模型は、見た目を重視する人間なので、製品紹介もそういう視点に偏った記述です。走らせるのがメインという方は、ご注意ください。(まあ、でも大体走りについてもうそは言っていませんが、記述があまり走りについては多くないということでご勘弁を。)

購入時の注意としては、メーカー在庫は、基本的にHOは、フライシュマン以外はあまり期待しないほうが良いようです。Nゲージについては、Fleischmann,だけでなく、TRIXも、生産後からしばらく在庫があります(車種にもよりますが。)。ROCOについては、本社在庫よりも販売店在庫に期待できます。とりあえず、各製品とも一回限りの生産で、発売されたときに買うのが基本。しかも、いつ発売されるかは、大まかな年しかわからないので、年初めに発表されるカタログを毎年チェックして予約を行い、目当ての製品のために、普段からお金をためておかねばならないという感じです。だが、予約していなかったけど、実物を見て欲しくなってしまった製品が発売されるときこそ、ちょうどお金がないというのも良くあることです。
でも焦る必要はありません。鉄道模型の技術も日進月歩。特に量産品については、年を追うごとに製品のクオリティーは少しづつ上がっていきます。それに伴い、例えば独逸の103型などの人気のある機関車などは、何度も製品が新技術で作り直されていくのです(TRIX,RIVAROSSI、BEMO,ROCO等。。。)。ですから、今買い逃したとしても、数年待てばまた同じ機関車でもっと品質の向上したものが発売されるのです。また、同じ形式の機関車でも製造番号違いや色違いのものが新たな製品として生産されることもしばしばです。ですから、私は、この業界ではあまりあわててものを買わない方が良いと考えています。ただし、LSModelやACME、RailTopなどの新興プラ製品メーカーのものは、生産数も1000台以下と少なく、1回生産のみなことがほとんどなので、予約をオススメします。ちなみに、メーカ在庫を長い期間保持するFleischmannは、モデルチェンジはあまり頻繁ではありません。あと、Fleischmannの機関車については、走らせたときのあのなんとも言えない走りの良さ(低速での安定性など)には、HOもNも感動を覚えてしまうので、なかなかHAG、Fleischmannを手放す気にはなりません。

逆に、一度買い逃すとなかなか買えなくなってしまうのがMicro-Metakitなどの真鍮製モデルです。真鍮モデルは、非常にマニアックなSLの改造機なども製造するのですが、欧州の場合、それらは正真正銘一つのメーカ-はほとんど一度しか生産しません(例えばDRG05001は一度作ったら二度と作られない。ただ、従台車機構の異なるバリエーション機の05003は新製品として作られうる。)。しかも、そのマニアックなセレクションは、量産モデルではなかなか生産されないようなものばかりです。これは、真鍮モデルが手作りで作られていることもあり、大量生産を前提としないため、もともと数が出ないマニアックな製品つくりが可能なためです。ところが、真鍮モデルは、ある意味工芸品の領域のものであるので、年月がたってもその価値が色あせにくいという性質があります。すなわち、一回の生産で技術を全てを投入して一生物のモデルを作るという感覚です。自動車も一度設計したらその後20年近く設計は変えないでよいように作るというのは欧州メーカーの姿勢ですが、そんな感じです。(
逆に、日本の天賞堂などの老舗真鍮メーカーでは、むしろちょこっとづつクオリティーをあげて同じ機関車を何度も販売するので、量産品のようなセンスになりますが。しかも二度と作りませんという言葉を何度も覆してきた歴史が。決定版を求めるユーザー泣かせ。。はじめ10万円しなかった機関車がいつのまにか30万円になってしまいました。そのうち50万円になるのでしょうか?)すなわち、欧州真鍮モデルは、はじめの購入時の価格がとても高価ですがその分、日持ちがするものともいえると思います。永遠の一台を求めるならば真鍮の方が適切でしょう。目当ての製品が販売されるペースもせいぜい年に一、ニ台程度なので、実は長い目で見れば、数多くの量産品をむさぼるように買うよりもお得な買い物かもしれません。量産モデル、真鍮モデルどちらもトータルの資金はあまり変わらないのであるのならば、どちらを選んで楽しむかは、まさに人それぞれと言えるでしょう。ただ、勘違いしてはいけないのは、真鍮モデルは価値が下がりにくいとは言え転売は難しいものです。ヤフオクなどに外国真鍮モデルを出しても高すぎてまず売れません。

なお、このページに書いてあることはあまり鵜呑みになさらずに、読者様御自身の目で現実を確かめた上でご判断をしてください。この世界は、人によって感じ方も評価もさまざまであり、ある人にとっての最高が別の人にとっての最低であることなどしょっちゅうです。読者様のご判断の結果として起こったことについて巨電は一切の責任を負いませんのでよろしくお願い申し上げます。

最後に一言。鉄道模型の世界でも、製品クオリティーと価格はまちまちです。価格と質のバランスから来るお得感もピンきりだと思います。でも、これだけ各社メーカの品質について云々言ってますが、やはり、買うときの決め手はそんな話ではなく、製品そのものからくるインスピレーションが全てではないかと思います。例えば、どんなに品質が優れているといわれても、好きにならない車両は買わないと思いますし、好きなモデルであればあばたもえくぼの世界であると思います(イタ車メーカーの評価が甘めなのは多分そのせいです。苦笑。)。何年も前の文鎮量産品モデルがその輝きをいつまでも失わないことだってあります。そう考えると、鉄道模型の世界とは、精巧さとか、塗装とか、ボディー材質とかそんな要素は二次的なもので、それらを飛び越えたところにある直感的要素が大事な奥の深い世界なんだと思います。ただ、理屈では説明しづらいですがやっぱり、
各メーカーとも自国の車両の出来は良いと感じます。それぞれのメーカーの良いところと悪いところがありますが、それらのバランスにもっとも合ったモデルは、やはり自国車両のものになるのでしょうか。そう考えるとさらに奥深いのです。




独断と偏見による量産品メーカー比較表

メーカー名 動力車ボディ材質 精巧さ 塗装 雰囲気 走り 製品の出来の安定度 良く見て買わなきゃいけない度 一生の一台になる度 転売したくなる度 動力車平均価格 生産数 価格の
納得度
会社の国 親会社 製品の種類 扱う鉄道国 オススメは? 生産国 総合評価
Fleischmann プラ,ダイカスト混在 極良 客車電車は低、他中 \40000 ドイツ - ドイツ ICE、客車、SL、Nゲージ ドイツ ☆☆☆
TRIX 昔プラ、
今ダイカスト
極良 \50000 ドイツ MARKLIN ドイツ、スイス、ベネルクス、フランス Nゲージ ドイツ ☆☆
BEMO 電機プラ、SLメタル 極高 \40000 ドイツ - スイス(メータ)、ドイツ(ナロー) カタログ(爆) ドイツ(客車韓国)
ROCO プラ 極高 \30000 極多 オーストリア - 極多 欧州全域 電機(オーストリア限定)、客車 中国 ☆☆
RIVAROSSI プラ 極高 \25000 イタリア HORNBY イタリア、ドイツ、米 HORNBY傘下後のLima金型ではないイタリア車 中国 ☆☆
ACME プラ \30000 イタリア - イタリア 新製品全般 中国 ☆☆☆☆
RailTop Model プラ 極良 \35000 スイス - スイス、オーストリア 全般 中国 ☆☆☆☆
ViTrains プラ \30000 イタリア - 極小 イタリア、スペイン 全般 イタリア ☆☆
HAG ダイカスト 極良 極良 極良 極高 極高 極低 \60000 極少 スイス - スイス 電機 スイス ☆☆☆☆☆
JOUEF プラ \25000 フランス HORNBY フランス HORNBY傘下になってからのTGV 中国
BRAWA プラ 極高 \30000 ドイツ - ドイツ、オーストリア中心 ゲテモノ古典機 中国 ☆☆
HORNBY プラ 脱線 極低 極高 極低 極高 \20000 イギリス - イギリス SL(ブリタニア級) 中国

項目名の補足

製品の出来の安定度: 車種による製品の出来の差のばらつきを指す。(例:TRIXのDB101型は最高なのに、ICE3は良くないとか)

良く見て買わなきゃいけない度: 肉眼で製品の出来を確かめてから買わずに、通販で買って出来の悪さに嘆く度合い。

価格の納得度: 価格に対して納得の出来であるかどうか。割安感。


Fleischmannは昨年の倒産後もその職人姿勢をいい意味で変えずに一応生き残っているようだ。HAGは変らぬ頑固さを守るが、経営者の高齢による引退がささやかれ跡継ぎがいないといううわさもある。そして、営業に走った老舗(Maerklin)はついに倒産し、横暴なMaerklinに支配されたTRIXは、そのとばっちりをうけ、大量の新製品の生産中止に追い込まれた。Nに限れば、FleischmannとTRIXは、今もNゲージのTOPを走るメーカーであり、ディテールではTRIX、走りではFleischmannに軍配を上げるところだが、どちらも十分信頼できる。古くからのいわゆるいい加減なモデルを作ってきたメーカー(Lima, Jouef, Rivarossi等)がこぞって近年精密化の傾向にあるものの、激しい吸収合併の波にさらされ、かつ生産のペースが極端に遅い。ある意味、ノーデフォルメ&ファインスケールを守り、その姿勢を変えずに来たROCOは、ついにNゲージ部門をフライシュマンに売却してしまった。競争相手のないBEMOは、あいかわらずいまいち気合不足というところか?近年、中国生産物の質が恐ろしいほどに向上したことが、プラメーカに活気を与えている。そんな波に乗っているのかわからないが、RailTop, ACMEなどの新興プラメーカーの勢いは今飛ぶ鳥を落とす勢いである。一方でBRAWAは、その高度な技術で安全に隙間を走り続けるのだろう。狭い狭い隙間を。。。




Nゲージメーカー日独比較表

メーカー 塗装の出来 脱線しにくさ 低速時安定性 集電性 ディテール 価格の手ごろさ 架線集電
MiniTRIX ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆ あり
Fleischmann ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆ あり



TRIX、Fleischmannは、どちらも似たような完成度の高さを誇り、総合力はほぼ同じだが、塗装、価格においてTRIXが一枚上手か?と思いきや同車種をフライシュマンがTRIXの2倍以上の値段で出してくるとさすがに塗装はTRIXより良いこともあるが。フライシュマンの塗装は、基本的にTRIXより皮膜が薄く、赤色がピンクっぽかったり、白がすけてしまったりするものが結構ある。しかし、塗りわけ線は、どちらも高精度である。色合いは好みによるかもしれない。低速安定性はものによっては、フライシュマンの機関車がTRIXの平均をしのいだりもするが、平均的には、似たようなレベルである。Fleischmannの新製品や、TRIXも5極モータ使用の新製品では、KATOの新製品をしのぐ低速安定性を見せる。両者とも、悪路での走破性の高さは舌を巻くほどであり、さまざまな模型店レイアウトの状態の悪いレールをなんなく疾走する。注意点は、最近一部のTRIX製品は中国生産のものがあり(ライト非点灯のICE3等)、廉価版であるが質もその程度なので注意が必要。フライシュマンは、独逸生産にこだわっているのでその点は心配ないが、その分お値段はご立派である。





2.各メーカー紹介

BEMO(独逸)ベストカタログ賞


写真:RhBクロコダイル氷河急行75周年記念モデル(赤だけでなく青もきれいなんです。)

製品の特徴:
スイスのメーターゲージ中心のHOm(87分の一:軌間12mm)を製品化するプラ製品メーカー。一部蒸気機関車などは、ダイカストメタル製を作っている。つくりはとても精巧で美しく、塗装技術も良い。スイスメーターゲージの深い赤い機関車の色を完璧なまでに再現しており、緑の森林風景のレイアウト作成意欲を刺激する。フェロースイスなどの4倍の値段差のあるブラスメーカー品の同車種と比べても、値段差を考えれば全く遜色が感じられないぐらいのできばえを誇る。ただ、それでも生産数の少なさからくるか価格の割高感は否めない。同じ値段ならダイカストモデルが欲しくなってしまうが、プラであるというところががっかり感もある。例えば、キャブの窓なんかは、プラパーツの厚みが結構見苦しく、おもちゃっぽさがでてしまうし、床下部分のプラの灰色のおもちゃっぽさはどうにかならないものかと思う。しかし、表面塗装はきれいでボディーのプラ地肌はわかりにくいので、見た目の雰囲気はまあ良いのだが、カタログを見てRhBなどの鉄道写真のあまりの美しさに感動してそれにつられて買ってしまうと、買った後に製品を雰囲気がちょっと足りないので、見てちょっとがっかりしてついついヤフオクに出品してしまうこともある(yahooオクでもBEMOは良く売れている。)。付属のドア手すり、パイプ、ジャンパなどの無数の細かい後付パーツを見て、購入後の取り付け作業を思うとついつい気が遠くなるが、辛抱して取り付けた後は精巧な機関車が待っている。ラック式機関車もある。走り的にはまあ普通であろうと思う。ということなのだが、BEMOの雰囲気を楽しむには、個人的には模型本体よりもカタログがオススメであり、全てではないかと思うことがある。というくらいにカタログの写真が美しい。(笑)。

価格:☆☆☆☆☆


生産数:☆
一回きりらしいが、同形式の番号違いが何回か生産されるのであまり焦らされない。

お勧めのお店:熊田貿易




FLEISCHMANN(独逸)窓が美しい走りの帝王。しかし、破産しROCOが救済とのこと。


写真:BR648 der DBAG (一見どこにモータが入っているのかと思うくらい大きい窓から室内が良く見える。)

製品の特徴:


N:
プラ製だが、同社HOものよりも塗装は美しく、色透けも少ない。Nをそのまま2倍の大きさにしたような同社のHOものと比べると、そのディテールにも満足がいく。走りは、低速からさすがの安定性を見せ、その走行の様子がさらにモデルのリアリティーを増していく。価格はTRIXに比べると基本的に1.5倍の価格であるが、妙にその差も気にならない魅力を持つ。出来れば機関車はFleischmannでそろえたいと思ってしまう。客車の窓も美しい枠塗装と、はめ込み精度の高い仕上げであり、ついつい同じ値段でROCOが二台買えてしまうのにFleischmannを選んでしまう。完全独逸国内生産を謳っており、今後もそれをいつまで維持できるか注目である。

HO:機関車はダイカストで、客車、電車はプラ製品であることが多いようだ。KANZEは個人的には、塗装の美しい電車、客車のプラ製品を好むが、SLも評判はいいようだ。機関車は、ダイカスト製品特有の細かいところのディテールの手抜き(ドア手すりなど)が目立つが、全体の雰囲気は良い。例えば、有名な103型などは、実物と形を変えてまで雰囲気を守ろうとした傑作といわれている。客車等は、筋彫りやワイパーを黒い線で塗りつぶして表現していることが多く、一見手抜きか?と思ってもちゃんと筋を彫っているTRIXやROCOの客車よりも雰囲気が抜群に良いのはなんでであろうかと不思議になってくる。ただ、一度フライシュマンに筋を掘らせれば、そのシャープな仕上がりはまさにプラならではのものでとにかく美しい。特にICETのライトのスリットの細かさには感動する。ある意味、うまく手を抜いてうまく仕上げるコツを一番良くわかっているメーカーかもしれない。走りは、ぴか一の滑らかさと静かさであり、たとえばICEの走りなどは、あまりに静かに滑らかであるので、その魅力にはまってしまう人も多いようだ。走りについては、世界一の評判もある。独逸の車両中心。モデルチェンジは他のメーカーに比べて頻度は低く、メーカー在庫も多い。ある意味では、HAGとならんで量産メーカーの中で職人的な安心感を感じる数少ないメーカーである。ただ、その分時代の流れに取り残されやすい面もある。いまだにこんなものを売っているのか!と思うような旧製品が普通に再生産されてくるあたりは、動きの激しい量産業界で苦戦する理由かもしれない。電車、客車については質も安定しており、通販で安心して買える。

価格:☆☆☆☆☆



生産数:☆☆☆☆☆

お勧めのお店:チムニーモデルバーン




TRIX(独逸)2008年はHAMORIXからの脱却なるか?



写真:上 DB 120型電気機関車TEE塗装、下 SNCF BB26000型電機、
(塗装で隠れていてもなぜか下地が金属だと思うと雰囲気が違ってくる。不思議な心理である。)

製品の特徴:

Nゲージ:超ハイデティールで、走らせたらちょっとした扱いミスで壊れてしまいそうな箇所多数のプラボディーで出来たNゲージモデルは、いろんな意味でおそらく世界最高のNゲージではないだろうか。塗装、レタリングも美しく、実車同様の雰囲気は、一瞬プラ製品であることを忘れさせてくれる。ディテールのよさで言えば、特にSLはフライシュマンをもしのぐ。走りもフライシュマンほどではないにしろまあまあいける。ちょっと前までの製品はギヤ音がやかましかったが、最近は改善されているようだ。KATOのローフランジ製品(伝説シリーズ151等)が脱線しまくるIMONの大井町店レイアウトで走らせても堅牢な走りで安心だ。一台2万から3万の機関車は、確かに高価ではあるが、それだけの満足感を与えてくれる。通販で買っても安心だ。

HO:かつては、HOもNと同様のプラ製品だったが、最近は、メルクリンに吸収され、メルクリン製品のダイカストボディーを載せた直流2線式モデルを発売している。つまり、古い製品と新しい製品で、ボディーの質が全く異なるから購入時(特に中古)は要確認。ダイカスト製ボディーは、細かいところが手抜きのことも散見され、いい意味でも悪い意味でもかつてのTRIXっぽさはない。こんな背景を知らずにHOとNを比べると、なぜNゲージではあんなにがんばっているのに、そのがんばり感をHOから感じられないのだろうとか思ってしまったりするようだ。よって通販で買うのはかなり危険なのだが、2006、2007年発売の製品はすばらしく良く出来ているものが多い。独逸車中心であるが、瑞西などの車両も扱っている。と思いきや、最近発売されたクロコダイルは、ほぼ半額のROCOのものと並べると値段差を跳ね返すほどの出来ではなかったりと、やはり油断は出来ない。特に、ICE3の前面部の出来は、最近発売されたMEHANO製品以下ではないかと思ってしまう。と思う一方でDB101型の出来はすばらしいものである。当たれば一生の一台となりうる候補が多いだけにはずれのときのショックが怖いメーカーである。ROCOの倍近い価格の高さとあいまって、ついついその品質に対して「あんだけ出したのに!」と、平均値の高さを無視した辛口の批評にさらされている。でも、やっぱりHAGはもっと高いのにカリスマ性ばっちりなのだから、そんな路線を目指して欲しいとか思ってしまう。一言で言えば、エンブレムやライトなどのそこはちゃんと作るべきだろ!という部分ほど手抜きである。OeBBの1012もライト部分などはわけのわからない黒枠がペイントされていて雰囲気台無しである。かつて極たまに真鍮製の超精巧なSLの真鍮製限定モデルを発売することがあったらしいが今は行われていない。たまにヤフオクに出現するそれらの限定モデルを見るとやはり往年のマニアック職人的TRIXイズムへの懐古主義と販売力売り上げ至上のメルクリン主義に毒された今のHAMORIXとのギャップを感じざるを得ない。とは言え、買収以来散々足を引っ張ってきたメルクリンがTRIXの面倒を見切れずに結局は2008年よりは独自の経営をTRIXにやらせるなどと言っており、2008新作情報には久々のTRIX製プラボディ復活のアイテムもちらほら。ICE1をフル編成新生させるとの話もあり、少しはものも良くなるかもしれない。。

価格:☆☆☆☆☆


生産数:☆☆
一回きりと覚悟しよう。

お勧めのお店:チムニー




ROCO(墺太利)高級完成品プラモデル


写真:OeBB1216  猛牛3 やはりROCOならばオーストリア車輌
4電源屋根上機器も美しい。珍しくパーツ取り付け済みで販売。


写真:DB 猛牛ポルシェ TRIX版をしのぐ美しさ。現地で購入。
日本ではあっという間に売切れてしまったようだ。こちらはパーツ後付


写真:OeBB1142デカライト、dispolok E189、OeBB1044 
やはり墺太利がいい。ちなみに1044はチロル紋章入りの限定モデル。


製品の特徴:
プラ製品メーカー。製品の種類の豊富さは一番かもしれない。なんというか、毎月のようにどとうの数の製品が発売される。老舗の天賞堂が総代理店だったりすることもあり、日本でもっとも出回っている2線式メーカーの一つ。一回の生産台数も多いが、一回しか生産しない。形状は正確に再現しており精巧であるが、手すりがすけるプラパーツだったりと、雰囲気がいまいちのことがある。塗装についても、苦手のようで、製品ごとに出来不出来の差が激しい。なぜか墺太利の車両の出来は安定しているが、他国の車両についてははずれが多いように思う。塗りわけの線はRIVAROSSIに比べれば格段にきれいなのだが、はずれの場合は、妙にプラの安っぽさが目立ってしまう。ひどいときは、実車と色が違って見えることもある。ということもあり、大量に発売されるマニアックな製品をつい何個も買ってしまい、そして、そのプラ地の透けた安っぽさにさっさと飽きて、かといってフライシュマンほど良く走らないので、ヤフオクに出品し、使いすぎた小遣いを回収するというサイクルに乗りやすい。だから、いまいち買った後も思い入れを持って末永く愛するというよりは、レンタルでもしたかのようなつもりで眺めることが多くなってしまう(もちろん乱暴にあつかったりはしないのだが、かといって真剣には眺めない)。そして、ROCOの精密さを特徴づける数多くのきわめて細かい後付部品は結局つけないまま転売してしまうのである。一見、悪口ばっかり言っているようだが、パンタグラフの出来は量産品メーカ内では最高とも思えるし、半額の価格でTRIX製品をしのぐ美しさを実現して来たりすることもあったりとやはり力はあるメーカーなので、それだけ期待の持てるところもあることの裏返しなのである。私は、実物を良く確認してから買うことにしており、なかなか通販で買うには勇気のいるメーカーである。とは言え、レンタルのつもりでの半年後のヤフオク出品決定の購入と割り切るなら、はずれと感じることはめったにないし、塗装も近年は安定してきているので、むしろTRIXよりは安定している平均値の高いメーカー。だが、一生の一台を求めるならHIT率はかなり低いと思ってしまう。一言で言えばとれる出汁が薄いのである。もともと、墺太利生産だったが、最近は中国生産にシフトしているらしい。だが、そのせいで品質が変わったりはしていない。

価格:☆☆☆


生産数:☆☆☆☆☆。
ただし、生産は一回きり。

お勧めのお店:チムニー




RIVAROSSI(伊太利亜)一瞬輝き、そして燃え尽きる


写真:FS XMPR電機軍団 (ワンポイントの赤がこれまたいいんだよなあ。)

製品の特徴:
伊太利亜国鉄(FS)の車両中心のプラ製品メーカー。昔はいい加減な作りだったが、近年、特にHORNBYに買収される直前とその後は、精巧さも増し、塗装も美しくなり、イタ車のあのどくとくの雰囲気の再現度は抜群である。例えば初夏のころに最近暑くなって来たと地中海にあこがれを感じたら、お店にならぶRIVAROSSI製品を眺めてみよう。不思議とその世界に引き込まれてしまう。個人的には、イタ車を買うならまずここだと思う。生産は中国であるが、中国生産になってからのものの方が質が良い。中国製=粗悪品というのは過去話であると実感する。最近は、細かいパーツも取り付け済みで売られているので、私のようなずぼらな人間にはありがたい。なぜか、伊太利亜での現地価格と日本での販売価格の差が大きくないのも特徴。機関車の出来は安定しており、通販で買ってもまあまあ安心できる。昨年、オリエント急行客車を7年ぶりに再発売し話題を呼んだ。HORNBYの傘下に入ってからは、同様に傘下に入ったLima、Jouef、ARNOLDと模型製造のための資産を共有しているらしく、旧Lima製品がペイントしなおされてRIVAROSSI製品として発売されていることもある。Lima金型のものはそうでないものに比べると多少のものたりなさはあるが、塗装は相当改善しているので価格を考えれば満足感はある(でもやっぱり、転売したくなるのはLima金型のものが多い。)。しかし、イタリア車以外はどことなく雰囲気がおかしいものが散見される。特に「オリエント急行の屋根はなんであんなプラの地肌まるだしのおかしな色なのだろう」と誰もが思ってしまうらしい。しかし、自分も含めて日本人はあのオリエント急行来日の思い出が忘れられないらしく、ついついぶつくさいいながらもRIVAROSSIのオリエント急行セットを買ってしまうようだ。しかし、そう思ってオリエント急行を購入したはいいが、結局その屋根の色の安っぽさに飽きてヤフオクに出品してしまうこともしばしばのようで、発売以来ヤフオクにてオリエント急行の出品が途絶えることはない。しかもかなりの新品同様価格で買われていく様には、ボジョレヌーボーを愛する日本人の国民性を垣間見ることが出来る。

価格:☆☆


生産数:☆☆☆☆☆。
再生産もするようだ。

お勧めのお店:モデルバーン




JOUEF(仏蘭西)TGVの奇跡!と思いきやLimaだった。


写真: 07年発売のSNCF TGV (金型は昔のLIMA版であるが、塗装が改善し全く別物の出来栄えになった。とは言えLimaはLimaなのだが。)

製品の特徴:
仏蘭西国鉄(SNCF)の車両中心のプラ製品メーカー。昔はいい加減な作りだったが、HORNBYに買収されて後は、改善が進んでいる。同様に吸収されたLima製品の金型を流用しているケースも多い。ぱっと見で、あのいい加減なつくりのLimaでも塗装を改善するだけでこんなにきれいになるものかと感心するのだが、さらによく見るとやっぱりLimaであることがわかってしまう。生産は中国であるが質はまあまあ(と思う)。隣に倍の値段のTRIX製のSNCF車両が並んでいるとどうしても見劣りするが、そこは値段とのトレードオフで、値段に見合った出来ではある。同じ値段ではフライシュマンのICEの2両基本セットすら買えないことがあることを考えれば、たかが4万円弱でTGVの4両セットがそろってしまうのだから文句は言えないという感じである。それでいてMEHANOなどのTGVとは比べるにあたらないぐらいの精巧さであり満足感は十分に得ることが出来る。しかしTGVのディテールを作る気合でSLを作っていると思えるようなところがあり、SL製品は見るからにおもちゃっぽいと感じてしまう。さらについ最近発売された2階建てTGVは、超がっかりなまさに昔のJOUEF的な出来である。はっきり言ってあれに4万は出せない。やはり地力のないところは露呈してしまっている。

価格:☆☆


生産数:☆☆☆☆☆。


お勧めのお店:チムニー、モデルバーン





A.C.M.E.(伊太利亜)赤丸急上昇


ついに出た!ETR500。待たされただけの甲斐あるハイクオリティーで今まさに登場。


写真:FS E402プロトタイプ XMPR塗装

製品の特徴:
伊太利亜国鉄(FS)の車両中心の新興プラ製品メーカー。めきめき品質を向上させ、今ではすばらしい精巧さ、塗装の美しさで、いまやRIVAROSSIを完全にしのいだイタ車の信頼できるメーカーである。不思議なことであるが、RIVAROSSIの機関車もACMEの機関車も買うときには違いがわかりにくいのだが、買ってしばらく飾っておくと、ACMEの機関車だけはいつまでも飽きない。親戚メーカーで、瑞西、墺太利担当のRailTop、仏蘭西担当のLSModelなどがあり品質はとても良いらしい。製品の種類はまだ少なく、どちらかというとマイナーな車両を出していたが、このごろは自信の表れか、ROCOなどの大手メーカーに人気車種で勝負を挑み、そして勝利するようになった。今後の拡大に期待。生産は同様に中国であるが、質は全く問題ない。新旧で製品の出来には多少差はあるが、新製品の出来は安定しており、通販で買っても安心できる数少ないメーカーの一つ。細かいパーツもほぼ取り付け済みで売られているので、私のようなずぼらな人間にはありがたい。E444Rの発売もされ、2009年もその勢いはとまらなそうだ。ただ、一方で樹脂製パーツの脆弱性も指摘されており、その点については改善はまだなされていない模様。

価格:☆☆☆


生産数:☆☆。
生産は一回きりのようだ。

お勧めのお店:チムニー



RailTop Model(瑞西)プラの精巧さと雰囲気抜群の塗装の両立


写真:SBB Cargo E482
(あのRailTopがついにやった。まさにプラとは思えない仕上がりの塗装と精巧なディテールに惚れる。)

製品の特徴:
瑞西、墺太利の車両中心の新興プラ製品メーカー。ACMEと仲が良い親戚のような関係。すばらしい精巧さ、塗装の美しさで、大手メーカーが製品化しないような客車や機関車を大手メーカーが舌を巻くような品質でモデル化し少量生産する。生産は同様に中国であり、質はすばらしく良い。創始者は、自分が好きだけど大手がモデル化しないようなマニアックな車両を自分で作りたいという動機で創業したらしい。細かいパーツもほぼ取り付け済みで売られているので、私のようなずぼらな人間にはありがたい。走りもROCO並みの平均は軽くクリアしている。客車製品が多いようだが、つい最近SBBCargoE482、484を発売し、そのこだわりを見せ付けた。HAGの機関車を隣においても全く色あせない迫力と雰囲気を持つモデルに圧倒される。ダイカストでは作りづらい細部の表現と、ダイカストモデルの雰囲気のよさを併せ持つ新時代のプラ製モデルの登場である。

価格:☆☆☆


生産数:☆。
生産は一回きりのようだ。

お勧めのお店:チムニー




ViTrains(伊太利亜)


写真:FS E464 XMPR塗装 (後付けパーツの鬼!!)

製品の特徴:
伊太利亜国鉄(FS)の車両中心のプラ製品メーカー。すばらしい精巧さ、塗装の美しさで、RIVAROSSIと並ぶイタ車の信頼できるメーカーである。ただ、製品の種類はきわめて少なく、今後の拡大に期待。あと、精巧に作られている割には、なぜか雰囲気は今ひとつでもあったりする。細かいパーツは後付で、取り付けはかなり面倒であるが、完成後は美しいモデルが手に入るので根気よくやろう。ACME製よりも精巧と思えるE464はお勧めだが、私のようなめんどくさがりな人には、むしろ、パーツがすでに取り付け済みのACME製をお勧めする。

価格:☆☆☆


生産数:☆☆。
生産は一回きりのようだ。

お勧めのお店:チムニー




HAG(瑞西)ああうっとり。。。。


写真: SBB Cargo Ae6/6 ゴッタルドトンネル開通45周年記念塗装
塗装技術のHAGならではの力を見せ付けたモデル。記念マークが美しい。


写真: Zurich S-Bahn用機関車 Re450
フライシュマン製客車との相性はばっちりのようだ。フライシュマンの塗装の薄さをのぞけば。。。。

製品の特徴:
瑞西車両オンリーのダイキャスト製品メーカー。ダイキャストでありながら、近年の製品は、細かいところも良く作ってある。足回りのギアにまで美しく鍍金がなされていたりして、走りのよさもとても評判が良い。多くの車種をDC,AC,DCCでそろえている。しかしなんと言ってもHAGをHAGたらしめるのは、その特殊塗装である。ぴか一の美しさを誇る塗装の仕上がりは、どのメーカーも真似の出来ない雰囲気をかもし出す。サイドミラーが別パーツでなくて線描きで表現されていてもそんなのかんけーねーとばかりにショーケース内で堂々とその輝きを放つ。「いつかはHAG」などと言われるほど高価であるが、ROCOを2〜3台買うのを我慢しても買いたくなるだけの魅力がある。というか、ここまでのものであれば、他の量産モデルではなく、Lemacoなどの真鍮モデルと比べて見て価格的には安いと感じることもある。ここまで作っていながら、なぜ瑞西特有の機関車の片目バックライトがつかないのかと思ってしまうが、そんなことももちろん全く気にならないくらいの魅力を持つ(と思っていたらAe6/6はちゃんとつくようだ。Re4/4IIではつかなかったが。。。)。買って後もいつまで眺めていても全く飽きが来ない。見れば見るほどその実車同然の雰囲気に吸い込まれていくような気分になる。そんなとき、HAGを買うために購入を諦めた他のモデルのことはあっという間に忘れているのである。昔の製品には80分の一のスケールのものもある。よくFLEISCHMANNの客車とあわせて、Sバーンなどの編成セットを発売しているが、塗装の皮膜の薄いFleischmannの客車がちょっとHAG機関車の後ろでおもちゃっぽさをだしてしまっている。生産数はとても少なく、一度買い逃すと探すのが大変である。とは言え、HPをチェックしてみれば、製品によっては1970年代の製品の在庫がいまだにあったりもする。モデルチェンジの頻度はとても低い。HAGがFleischmannをパートナーに選んだわけは、両者のこうした製品開発姿勢の類似性にもあるのだろう。出品価格にもよるが、新品価格の5割スタートぐらいならば、ヤフオクで出品されたものはあっという間に買い手がつくことが多く、ここで会ったが3ン年目とばかりに貴重なHAG機関車を争奪する様が散見される。ていうか、SBBの赤い460は、新品同様価格でも結構売れていく。。

価格:☆☆☆☆☆☆


生産数:☆。再生産もあるらしいが、注文後3年待たされるケースもあるらしい。

お勧めのお店:チムニー




BRAWA(独逸)触っても走らせても壊れるかも。


写真:DBAG BR142 (前面部には手で触っていい箇所はほぼない。)

製品の特徴:
マニアックゲテモノ古典車両を中心に手がけるプラ製品メーカー。細かいプラパーツは、機関車のどこを持てばいいのかわからないぐらいに壊れやすく細かい。一度箱から出してしまうとまたしまうのに一苦労である。しかし、おかげで見栄えはとてもいいのだが、やはり手すりなどがすけるプラパーツであったりしするので、なかなか評価に困るところがあるが、塗装は美しく全体の雰囲気はとてもよい。価格を考えるとお得感はとても高い。あまりの細かさゆえに、2次破損を恐れて日本国内販売店での修理を断られるケースもある。ところで、最近発売されたOeBBのタレントトレインは、なぜか実車のつやっぽい塗装ではなくつや消し仕上げである。やはり、古さをよしとする哲学なのだろうか?。

価格:☆☆☆


生産数:☆☆☆。
案外多く生産しているらしいが、一回きりを覚悟しよう

お勧めのお店:チムニー




HORNBY(英吉利)脱線事故すらも再現可能なモデル


写真:ホーンビの奇跡の超傑作。BR ブリタニア級70013号機 オリバークロムウェル

製品の特徴:
英吉利車両中心のプラ製品メーカー。ここ数年、LIMA、RIVAROSSI、JOUEF、ARNOLDと鉄度模型メーカーの買収を繰り返し、規模を拡大してきた。英吉利のSLのラインナップはとても多く、価格も低い。生産数も多いようだ。昔は、その出来の悪さで有名だったが、ここ数年、中国生産になってからは急激に同社の製品とは思えないほど品質が向上してきている。ただ、昨年発売されたブリタニアなどは、これが本当に2万円台の機関車なのか?と目を疑うほどの出来であったが、今年発売されたペンドリーノはまた少しがんばりが足りない感があったり、一方で昔の製品を再塗装だけして再発売することもあったりと、品質は今ゆれている最中で安定しない。なお、蛇足であるがバージンペンドリーノは、動力車の進行方向と逆向きに走らせると脱線が頻発との情報もある。(それにしても脱線するところまで再現するのか!HORNBY恐るべし!)今年に入ってHORNBYは、振り子機能やDCC化などの新機能の搭載に積極的に取り組んでいるが、フライシュマンなどのドイツメーカーのような安定性を獲得するのはまだ先のことのようである。日本では極端に販売店が少なく、かといって通販で買うのもかなり勇気がいる。だが、ディティールが甘くかつ塗装が雑である古い製品でも、ちょっと離れて見ると、エンジングリーンに塗られた機関車の全体の雰囲気はばっちり良いなのは何でであろうか?不思議なメーカーである。これぞ、HORNBYマジックであると思う。ちなみに車体スケールは76分の一(OO)であるが、HOスケールの欧州大陸系車両と一緒にならべてもあまり大きくない。英国の車両が如何に小さいかわかる。ゲージ幅は16.5mmなんで普通にHO用のレールで走らせることが出来る。印象としては日本の狭軌車両のように足幅がせまいのでなんとなく日本車両を見慣れた私の目には親近感があったりする。なにはともあれ、Bachman以外では唯一の英国車両模型メーカーであるわけで、あの美しい英国SLたちを再現すべくぜひがんばって欲しいものである。

価格:☆☆☆


生産数:☆☆☆☆☆。

お勧めのお店:メディカルアートというかここ以外では、英語を駆使して通販をするしかない。





MICRO METAKIT(独逸)世界の至宝



写真:SNCF 241A65 欧州最大のSL。
ついにMicroMetakitがフランス型に手を出し始めた。記念すべきMMKフランス型一号機


写真:DRG BR T18 1001 蒸気タービン駆動試験車。
シリンダーレスの特異な足回り形状やタービン周りのパイピングなどの再現は、
MicroMetakitにとっても難題山積みであったらしい。


製品の特徴:(マイクロメタキット賛歌)
知る人ぞ知る独逸のブラスインポーター。独逸、伊太利亜、仏蘭西、墺太利などの蒸気機関車を中心に生産する。01型などのメジャーな蒸気機関車から蒸気タービン実験車など、マニアックな機関車もかなり作っている。が、社長は戦前の装飾のカラフルなバイエルンやババリアなどのSLが好きであるらしく、どおりでその時代のSLのラインナップが非常に多い。手作りによる美しい模型は、その精巧さに見とれて時間を忘れてしまう。おそらくその精巧なつくりは世界最高の品質であると思う。ファインスケールをかたくなに守り、ライトの点灯ギミックを犠牲にしてでも正確なスケールにこだわり続けてきたが、今年になってライト点灯とDCC化に踏み切った。現代技術を駆使すればファインスケールでのライト点灯も可能と判断したのかも知れない。博物館に展示可能な品質のものを作るのがポリシーで、模型は、実車をそのまま縮小したとしか思えないものに仕上がっている。すごいのは、10年以上前の製品からして、現在のレベルの高品質が高いまま現在まで続いていることである。一見LemacoやFulgurexなどの製品と見た目区別がつきにくいことがあるが、その差は、モデルを下側から眺めたときに歴然とする。なんといっても、SLの車輪周りの構造が完璧に再現されているのはMicro-Metakitのみである。4シリンダ機などの再現はその真骨頂である。ちなみに、なぜかわからないがSLは、テンダーを取り外すことが出来ないようになっている。生産は韓国のアジンやGreeArtなどらしいが、塗装は欧州の工房でやっているとのうわさもあり、いずれにせよその技術は他の追随を許さぬくらいに高い。生産の各過程で細かく独逸本国の技術者が監督するらしく、歩留まりも他のブラスインポーターの製品よりいいらしい。ただ、あまりに実車と同じ形に忠実に作ってあるので、曲線通過能力は極端に低い。その割りにモーターはメンテナンスフリーの高性能モータ搭載が基本であったりとわかりやすいこだわりどころでは全く抜かりはない。しかし、それにしても実車用の線路が如何にまっすぐかわかるというものだ。ひたすらまっすぐ走らせるか、飾って眺める用にするのがベター。というか世の中のオーディナリーな量産鉄道模型の設計が、曲線通過能力を高めるための実車と異なる機構実現のための格闘の産物であることをしみじみと感じてしまう。なお、マイクロメタキットの製品は現在日本では非常に入手が困難で、基本的には新製品が発売されるときに注文するしかない。ドイツの05やSNCF241Aなど、人気のある車種は予約段階で瞬く間にメーカー在庫がなくなってしまう。大体生産数は一つの製品につき50〜100台くらいであり、市場に出回る前にマニアの手に渡ることがおおい。なお、納品が月単位で遅れることなどしょっちゅうで、製品のリリース順序の入れ替わりなど日常的な話である。しかしながら、ごくごくたまに予約分より余計に入荷がなされていたりとか、予約したのにその高価格の代金を払えずにドタキャンするユーザーが出たり、予約したもののメーカーの生産が遅れに遅れてその遅さにぶちきれてキャンセルするものがあったりもするので、目当ての車両があって予約をし忘れたときでも諦めてはいけない。また、忘れてはいけないが、なんといっても真鍮モデルは中古市場も熱いのである。走らせるより飾るためのマイクロメタキットのモデルならではの新品同様の中古品がふと販売店に委託されていることもしばしば。そんなお宝をゲットするには、販売店のマスターと仲良くなって自分の目当ての車両について普段から話しておくのがMicro-Metakitコレクターへの第一歩である。eBayのドイツ版では、多数のマイクロメタキット製品が売りに出されているから、鉄道模型をやるなら英語よりドイツ語かもしれない。ユーロ高もなんのその。慣れないドイツ語を駆使してメーカーHPを欠かさずチェックし、嫁に隠れてMicro -Metakitを購入する気概が求められている(爆)。ちなみにメーカーHPの”SORTIMENT”とあるところにメーカー在庫リストがあるから、そこを見てみよう。意外とまだ入手可能な車両があるのだ。かつては、IMONやユザワヤでも扱われていたが、今ではもう入荷はしていないようだ。日本の鉄道模型屋さんの店頭で世界最高の真鍮モデルを見ることが出来なくなってしまったことは、日本の鉄道模型界にとっても大きな痛手である。もともと数少ない人間しか買う事の出来ないモデルこそ、誰もが一目見るくらいは出来るように店に並んでいることが鉄道模型文化の普及に欠かせないと私は考えている。自国の内輪事にとらわれて、ブランド志向に自分の目を惑わされて、世界から取り残されていく日本の縮図を見ているような気がしてならない。

ちなみに、マイクロメタキットを「ヨーロッパの天賞堂」などという人がいるが、それには賛同しかねる。繰り返しになるが、マイクロメタキットは、ファインスケールが基本の欧州鉄道模型メーカーの中でも、特にスケールの狂いを嫌うメーカーであり、そのためには走りの不都合をも辞さないポリシーである。つまり、ファインスケール以外の全てを捨てたメーカーなのだ(それが良い悪いではなくそういう性質ということ)。だからこそ、逆に博物館に展示可能な模型資料としての性格を有するのである。すなわち、失われてしまった過去の名機の「姿形」を正確に復元する目的のものである。一方の天賞堂はどうであろうか?12、13mmゲージの走りの技術開発を避けて手っ取り早く製品化可能な16番を展開し、ファインスケールよりは、「すでに広く出回った規格上での走り」を優先させてきた全く性質の違うメーカーである。確かにどちらも、細かい部品をロストワックスで作った数だけ見れば似たようなメーカーかもしれないが、そんな表層で物事を見誤ってはいけない(ちなみに、煙室扉開閉などのハイディテールはMicro-Metakitの方がはるか前から行っている。)。大体がいまどきロストワックスを多用したメーカーなどいくらでもある。天賞堂は、ファインスケールでは、16.5mmゲージ流用のSスケールとNゲージ流用のTT9を主体に展開しているようだが主力製品ではない。主流になりつつあるのは、精密路線を捨てたダイカストや、プラ製品であり、それらにサウンド搭載を進めるなど、あえて言えば日本のBachmanになりつつある。さらにあえて言えば、日本で、もっともマイクロメタキットに近いポリシーを持つのは、IMONである。だからといって、IMON製品の走りはポイント通過もなんなくこなしとても評判がいいので、ある意味世界最高のモデルメーカーになっているのではないだろうか?


生産数:☆。
数十台単位。極少






LemacoLematec)(瑞西)欧州ブラスもののメジャー(勢いで)


写真:SNCF CC14001 (凸型電機もこうなると優雅である。)
手すりの鎖に至るまで再現された精巧さに目を見張る。良く見ればキャブ内もちゃんと作られていて、
扉も開く。台車の作りこみも細かい。それでいて全体の雰囲気が素敵である。

製品の特徴:
瑞西の真鍮製品のインポーター。先代まででLemacoとしての経営は一度終わり、去年から2代目の社長がLematecとして、新たなにスタートを切った。欧州ではおそらく最大勢力のブラスインポーター。仏蘭西、瑞西もののSLが多いが、電気機関車やディーゼル機関車なども手がけ、スケールもN, HO, HOm, Oと製品の幅は広い。品質はかなり満足できるものであり、特に仏蘭西ものについては、仏蘭西の量産品メーカーの品質が貧弱なだけに、JOUEFや塗装のおかしいROCOを見慣れた後にLemacoの機関車を見ると、ギャップも手伝って「仏蘭西の鉄道ってこんなにきれいなんだ!」。と今更ながらに気づかされる。Lematecになってからは品質が落ちたなどとうわさされているが、私の目では良くわからない。ただ、Micro-Metakitと違い、10年ぐらい前の製品を見ると明らかに作りが悪く、やはり新しいものの方が作りが良いと感じる。ライトが点灯するモデルが多いので、その辺りをこだわる人にはいいだろう。日本で入手するのは難しく、予約段階で手配するのは必須のようだ。


生産数:☆。
極少。







3.海外鉄道模型販売店紹介

☆相対価格(☆が多いと価格が高いことを示す):○在庫量(○が多いと在庫が多いことを示す)

販売店 HP
情報の質
HP
更新頻度
Maerklin : TRIX TRIX

spurN
Fleischmann

HO
Fleischmann

spurN
Roco HAG BEMO RIVAROSSI A.C.M.E. ViTrains RailTopModel LsModel
HO/N
Jouef BRAWA Micro-Metakit IMON Ferro-Suisse
チムニー ○○
○○
○○
○○
○○
○○





○○

○○

熊田貿易 ○○
○(中古)
モデルバーン ○○
☆☆☆

☆☆
○○○○
☆☆

☆☆
○○○
☆☆

☆☆☆
○○
☆☆
○○○
☆☆

☆☆

☆☆

☆☆
○○
☆☆
○○
☆☆

☆☆
エルマートレイン
(通販)

☆☆
○○
☆☆

☆☆
○○
☆☆

☆☆

☆☆

☆☆
IMON
☆☆☆
○○○

天賞堂 ○○○○
☆☆
○○○
☆☆
○○○
☆☆
○○○○
☆☆

☆☆

☆☆

☆☆

店舗の大きさの制限もあり在庫は少ないが、チムニーの扱うメーカー数、価格のパフォーマンスは抜群に良い。どのメーカーもチムニーより安い店を探すのはとても難しい。チムニーで予約注文して買うのが欧州型鉄道モデラーの王道かと思われる。HAGやBRAWAの品揃えはここぐらいでしか見られない。全般的な店の信頼度も高く、技術的サポートも手厚いので安心して利用できる。MicroMetakit等の真鍮製品も注文可能だ。BEMOは価格、在庫の量で熊田貿易の圧勝である。フライシュマンの在庫では、モデルバーンが圧倒的強さを誇る。
ここ数年の動きとして、チムニー、IMONやU-TRAINS、でんてつ工房など、国内では新興販売店、メーカーの勢いが強い。物作りへの儲け度外視のチャレンジングな姿勢には目を見張るものがある。鉄道模型業界にとって苦しいこのご時世、未来を切り開くのは老舗ではなく、こうした新進気鋭の人々なのかもしれない。。



チムニー
HO,Nのあらゆる製品を揃えており、価格も現地価格並みに低い。個々の製品やメーカーの経営情報も詳細かつ確実であり、スタッフの努力が伺われる。ただし、店頭在庫はあまり多くないので、基本的には予約購入をすることをオススメする。


熊田貿易
BEMO製品は価格も低く、数も良くそろっている。アットホームな雰囲気で、常連客をとても大事にしてくれるお店である。各メーカーにマシマモータを輸出しており、経験豊富なマスターとの業界話も楽しくつい時間を忘れて話し込んでしまう。改造などの技術的相談も親切に対応してくれる。



モデルバーン横浜店:
FLEISCHMANNの在庫がとても多い。FLEISCHMANNに絶大な信頼を寄せており、FLEISCHMANNを愛する雰囲気がびしびし伝わってくる。なぜか、このお店のショーケースは、Freischmann製品が特にきれいに見える不思議な性質がある。店頭に並んでいるSLは大半がFleischmannのようだ。レールもFleischmannの品揃えが充実。



メディカルアート

副業で経営されているお店。おそらく国内でも他に例のない英吉利模型専門店。HORNBYを日本で店頭で買えるのはここぐらいではないだろうか?店の営業は不定期なので、前もってお店に電話をして、訪問予定日が開店している日かどうか確認してから行こう。通販も扱っている。店内は、手作りの英吉利モデルなども並び楽しい。



ModelsIMON
IMONの直営店。自社HOj、16番の製品だけでなく、他社製品も多数販売している。日本製が中心だが、少量外国製品も扱っている。木張りの美しい店内はショーケース内も美しく整頓されており、レンタルレイアウトなどもあって模型好きにはたまらない雰囲気をかもし出している。手数料なしのボーナス払い、1パーセントローンなど、高価なブラスモデルを買うための便利なシステムも整備されており、とても利用しやすい。年中無休で、店員の対応も懇切丁寧であり好感が持てる。ここに展示してある模型たちを見ると、今まで特段好きではなかった車両を好きになってしまい、買いたい車両が増えてしまうという困った現象がKANZEの悩みの種である。個人的には日本型を買うならここが一番であると考えている。さまざまなメーカーの製品が並んでいるので、それらを比べてぜひ自身の目で判断し、ブランド名に惑わされないで真の一生の品を探して欲しいと願う。個人的には、この国では、老舗の看板にはあまり意味がないように見えて仕方がない。KANZEの定期巡礼地である。





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