ソンディ・テストの診療報酬

ソンディ・テストの診療報酬は平成18年3月現在、(7)280点(操作が複雑なもの)となっています。診療報酬は1点が10円ですので、2800円ということになります。ソンディ・テストは施行時間だけを考えれば、バウムテストや描画テストと並んで、最も短い時間で高い診療報酬の得られる心理テストと言えるでしょう。ソンディ・テストを身につけたドクターやサイコロジストは医療機関の経営に貢献できるのです。

有名なロールシャッハテストと比較してみましょう。ロールシャッハ・テストの診療報酬は450点ですが、施行時間はソンディ・テストの5倍〜10倍かかります。結果の集計もソンディ・テストの10倍〜20倍の時間を要します。そして、ロールシャッハ・テストよりソンディ・テストの結果の方が役立つと考えている臨床家も数多くいます。(浜野聡)

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<参考>

診療報酬点数について(平成18年3月6日 保医発第0306001号)
D283 発達及び知能検査、D284 人格検査、S285 その他の心理検査


(1)検査を行うに当たっては、個人検査用として標準化され、かつ、確立された検査方法により行う。

(2)各区分のうち「1」の「操作が容易なもの」とは、検査及び結果処理に概ね40分以上を要するもの、「2」の「操作が複雑なもの」とは、検査及び結果処理に概ね1時間以上を要するもの、「3」の「操作と処理が極めて複雑なもの」とは、検査及び結果処理に1時間30分以上要するものをいう。 なお、臨床心理・神経心理検査は、医師が自ら、又は医師の指示により他の従事者が自施設において検査及び結果処理を行い、かつその結果に基づき医師が自ら結果を分析した場合にのみ算定する。

(3)医師は診療録に分析結果を記載する。

(4)区分「D283」発達及び知能検査の「1」は、津守式乳幼児精神発達検査、牛島乳幼児簡易検査、日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査、遠城寺式乳幼児分析的発達検査、デンバー式発達スクリーニング、DAMグッドイナフ人物画知能検査、フロスティッグ視知覚発達検査、脳研式知能検査、コース立方体組み合わせテスト、レーヴン色彩マトリックス、JARTである。→ 操作が容易なもの(80点)

(5)区分「D283」発達及び知能検査の「2」は、MCCベビーテスト、PBTピクチュア・ブロック知能検査、新版K式発達検査、WPPSI知能診断検査、全訂版田中ビネー知能検査、田中ビネー知能検査V、鈴木ビネー式知能検査、WISC-V知能検査、WISC-R知能検査、WAIS-R成人知能検査(WAISを含む。)、大脇式盲人用知能検査である。→ 操作が複雑なもの(280点)

(6)区分「D284」人格検査の「1」は、パーソナリティイベントリー、モーズレイ性格検査、Y-G矢田部ギルフォード性格検査、TEG-U東大式エゴグラム、新版TEGである。→ 操作が容易なもの(80点)

(7)区分「D284」人格検査の「2」は、バウムテスト、SCT、P-Fスタディ、MMPI、TPI、EPPS性格検査、16P-F人格検査、描画テスト、ゾンディーテスト、PILテストである。→ 操作が複雑なもの(280点)

(8)区分「D284」人格検査の「3」は、ロールシャッハテスト、CAPS、TAT絵画統覚検査、CAT幼児児童用絵画統覚検査である。→ 操作と処理が極めて複雑なもの(450点)

(9)区分「D285」その他の心理検査の「1」は、CAS不安測定検査、SDSうつ性自己評価尺度、CES-Dうつ病(抑うつ状態)自己評価尺度、HDRSハミルトンうつ病症状評価尺度、STAI状態・特性不安検査、POMS、IES-R、PDS、TK式診断的新親子関係検査、CMI健康調査票、GHQ精神健康評価票、MAS不安尺度、ブルドン抹消検査、MEDE多面的初期認知症判定検査、WHO QOL26である。→ 操作が容易なもの(80点)

(10)区分「D285」その他の心理検査の「2」は、ベントン視覚記銘検査、内田クレペリン精神検査、三宅式記銘力検査、ベンダーゲシュタルトテスト、WCSTウイスコンシン・カード分類検査、SCID構造化面接法、CLAC-Uである。→ 操作が複雑なもの(280点)

(11)区分「D285」その他の心理検査の「3」は、ITPA、CLAC-V、標準失語症検査、WAB失語症検査、老研版失語症検査、K-ABC、WMS-Rである。→ 操作と処理が極めて複雑なもの(450点)

(12)改訂長谷川式簡易知能評価スケールを用いた検査及び国立精研式認知症スクリーニングテストの費用は、基本診療料に含まれているものであり、別に算定できない。