臨床心理士資格試験トライアル 問題

臨床心理士資格試験に出題されている様々な分野から、過去問(「臨床心理士になるために」別冊・臨床心理士資格試験問題集より) も織り交ぜて問題を作ってみました。チャレンジしてみて下さい。(松浦祐子)

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問題1

 人間の脳の神経伝達物質に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A. アドレナリンはドーパミンから作られ、ノルアドレナリンはアドレナリンから作られる神経伝達物質である。
B. ノルアドレナリンは驚きや怒り、アドレナリンは恐怖といった感情を伝え、共に血圧の上昇をもたらす。
C. セロトニンはモルヒネと同じ作用を持ち、鎮痛作用の他、分泌によって一種の“幸福感”を覚えるとされ、「ランナーズ・ハイ」もこの作用による。
D. 抗うつ剤は、セロトニンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、これらの活動を活性化させる作用を持つとされる。

→解答

問題2

 次の臨床脳波に関する記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A. 脳波は、脳が示す電気活動を増幅器を用いて増幅して記録したものである。1924年ドイツの精神医学者Berger,Hによって人間の脳波が初めて観察記録された。
B. 幼少児では、年齢が低いほど成人のα波に相当する波の周波数が高くなり、速波の混入が多いので、正常か異常かの判定には、その年齢の正常脳波を知る必要がある。
C. 成人の覚醒時脳波における基本律動は、α波が主体をなしている。α波の出現率と振幅は後頭部で高く、開眼や暗算などの精神活動によって減衰する。
D. 脳波は睡眠深度に対応して、それぞれ特徴的な像を示す。従って、睡眠は主として脳波像によって、覚醒、睡眠の第1〜4段階、レム段階という6段階に分けられる。
E. 臨床脳波検査は、中枢神経系の器質的・機能的疾患が対象となり、てんかん、脳腫瘍、脳血管障害、脳炎、頭部外傷、脳性麻痺などの診断に役立つ。


→解答

問題3

次の文章の空欄「ABCD」に該当する語句を,下の語群の中からそれぞれ選びなさい。

種々の情報を送るシステムとして,脳には神経系と内分泌系が備わっている。
神経系には,ニューロン間の情報伝達を行う「 A 」があり,向精神薬のほとんどはここに作用する。
向精神薬の抗精神病薬は,ドーパミン受容体を遮断することによって,「 B 」の症状を軽減する。
内分泌系は,いろいろな内分泌腺からのホルモンを「 C 」によって体内の種々の臓器に運ぶ。
神経系と内分泌系では,情報の伝達速度は「 D 」系の方が速い。

語群:シナプス , チャンネル , 統合失調症 , うつ病 , 血液 , 髄液 , 神経 , 内分泌


→解答

問題4

次の文章の空欄<ABCD>にあてはまる語句の組合せとして、最も適切なものを下の語群から選びなさい。

 脳をつくる細胞には大きく分けて<A>とグリア細胞がある。このうち、情報の伝達機能を担うのが<A>である。
<A>は細胞体・樹状突起・軸索の各部分からなり、互いに網目状につながり情報を伝え合うが、情報を伝える際は
<B>という電気信号として軸索を伝わる。  しかし、軸索の末端と他の<A>は直接接しておらず、<C>という隙間がある。<C>では情報は主に<D>という
化学物質で伝えられる。具体的には軸索の先端から<D>が<C>へ放出され、それが相手の<A>の細胞体や樹状突起にある
<E>という部分に結合すると、相手の細胞体で<B>が発生するのである。
精神障害の多くは脳内の情報伝達機能に何らかの以上が生じて起こるものと考えられ、治療に効果のある向精神薬は、
基本的に<D>の活動を促進したり妨害する機能を持つ。

語群:ニューロン , シナプス , 神経伝達物質 , 活動電位 , シナプス間隙 , グリア溝 , 受容体 , グリア細胞


→解答

問題5

ヒトの脳に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A. 延髄・橋・中脳・間脳をあわせて脳幹とよび、呼吸・心臓・体温調節など生命維持に必要な機能を司っている
B. 摂食中枢は視床下部にあり、小脳は不随意運動に関わる
C. 後頭葉は、ほぼ全域が体性感覚や認知機能に関与している
D. ブローカ野とウェルニッケ野は側頭葉左半球に位置しており、運動性言語や感覚性言語を司っている
E. 左眼球に入った右視野の視覚情報は、視交叉を経て「左後頭野」へ、左眼球に入った左視野の視覚情報は「右後頭野」へ到達する


→解答

問題6

次のサーカディアンリズムの記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A. サーカディアンリズムとは1日の睡眠覚醒リズムおよび体温リズムなどが20〜28時間周期で変動する生体リズムのことである。
B. サーカディアンリズムが正常に動いている時は、目覚めが近づくにつれ、体温が低下し、午後以降は徐々に上昇し、入眠前がピークとなる。
C. 時差ぼけに適応できるのは、太陽の光によってサーカディアンリズムがリセットされるためである。
D. サーカディアンリズムは生体本来が持つリズムであり、外界の影響を受けにくいため、環境などの変化による修正は受けにくい。
E. サーカディアンリズムは体内時計とも呼ばれ、視交叉上核と呼ばれる2つの神経構造が関係している。


→解答

問題7

知覚に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A. 静止網膜像は数秒程度で消失が始まり、何らかの意味のある形のまとまりごとに消失する。
B. 知覚は、近接・類同・併合・よい連続などの群化要因によって規定されている。しかし、知覚におけるこれらの要因と、過去経験の要因とが拮抗した場合は、過去経験の要因がより優位となる。
C. 視覚の持続的な成立には眼球の微動が不可欠である。
D. 感覚を感受し得る最小の刺激量のことを弁別閾と呼ぶ。
E. 先天盲の乳児は、安定した姿勢をとる行動については視覚健常児と比べて差は見られないが、部屋を横切ってひとりで歩行するといった行動に関してはその発現が大幅に遅れる。


→解答

問題8

知覚に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.音源定位は主に音波の両耳に対する強度差、および音波の到達時間差がその手がかりになると考えられている。
B.視野全体が一様で等質な全体野では、奥行き知覚のみ、ほぼ保たれる
C.知覚の研究は主に言語的報告を手がかりにするため、乳幼児の知覚研究は発話開始まで行うことができない
D.マスキングの現象はマスクする刺激とマスクされる刺激とを同時に提示したときのみに生じるものではなく、別々に継時的に提示した場合でも生じ得る
E.選択的注意は聴覚特有の現象であり、代表例はカクテルパーティ効果である


→解答

問題9

視知覚に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ヨハネス・ミュラーは、それぞれの感覚の様相は刺激自体の性質に基づいて決まるのではなく、それを受容する各感覚神経の特殊エネルギーによって決定されるとした
B.眼にボールがぶつかるなどの圧力刺激や、電気刺激を与えた場合でも光覚が起こる場合がある。このような受容器に適合しない刺激のことを変様刺激と呼ぶ
C.M.Schultzeは脊椎動物の網膜を形態学的に調べ、桿体と錐体という2種類の光受容細胞を発見した
D.錐体は網膜上の中心蒿付近で密度が高く、周辺になると激減する
E.桿体と錐体の2種の光受容細胞がそれぞれ特殊な機能を持ち、どのような条件下で活動し、どのような機能を持つかをまとめる仮説を確立したのはJ.von Kriesであり、「視覚の二重作用説」という


→解答

問題10

視覚に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.錐体は主に明所視で活動し、桿体は暗所視で活動するため、桿体は錐体に比べ感度が高い
B.桿体には光を受容すると褪色する視物質のロドプシンが確認されており、錐体に関しては3種類の錐体視物質の存在が確認されている
C.色彩視(色の弁別)に関しては、錐体だけがその機能を持っていると言える
D.錐体が全て機能しない状態で初めて全色盲となり、錐体が1種類でも機能していれば色彩視が可能である


→解答

問題11

記憶についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.一般に再認の方が再生よりも困難であるが、文脈効果のために「再認できるのに再生できない」場合もあることが知られている
B.短期記憶と長期記憶という2つの貯蔵システムを想定する記憶モデルは「記憶の二重貯蔵モデル」と呼ばれる
C.忘却を測定する上で、ある時間を経過しして同じ内容を再び記銘させ、前回より記銘に要する時間や回数がどの程度少なくて済むかを調べる場合、その割合を「節約率」と呼ぶ
D.ふだん大学でしか会うこのとのない大学の友人に、旅先の思いがけない場所で出会ってもうっかり見過ごしてしまうことがある。これは「記憶の状態依存」によって説明できる
E.有意味な記憶材料で数日間にわたってみられるレミニセンスを、「ワード=ホブランド現象」と呼ぶ


→解答

問題12

記憶についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.いくつかの項目を一定の順序に1回提示し、自由に再生させると、最初に覚えた項目が特によく再生されることを新近性効果と呼ぶ
B.新近性効果をもたらす要因の主なものは短期記憶であると考えられる
C.1項目あたりの提示時間を長くすると、初頭効果を含め、全体の再生水準が上昇する。このことから、初頭効果および全体の再生水準は短期記憶によるものと考えられる
D.数項目からなる、系列を一定の順序で提示し、記銘試行を反復して完全にすべての項目で正しく再生出来るまで学習すると、系列の両端から徐々に記銘が進行し、系列の中央よりやや末端よりの部分の記銘が遅れる
E.長い系列の記銘の場合では2つの系列位置曲線が見られることがある


→解答

問題13

記憶についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.睡眠中の方が活動中よりも記憶はよく保持され、忘却は少ない
B.ある情報Aを記銘した後、その情報と類似したBという情報を記銘する場合、情報Bの類似度が高い方が逆行抑制を起こしやすく、情報相互の干渉効果は大きい
C.記銘と再生を刺激と反応に分けた場合、反応(再生すべき内容)が異なる場合は、刺激(記銘内容)が相互に類似しているほど促進効果は大きく、反応が同じ場合は刺激が類似しているほど干渉効果が大きくなる
D.記憶検索の形式は「再認」「再生」「再構成」の3種類がある
E.空港のロビーなど見知らぬ人の集団の中から「1度会ったことがある人」を探し出す場合は記憶検索における「再生」を行っていると言える


→解答

問題14

記憶についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ある時に周囲の光景全体、あるいは自分の生活全体が、突然以前に体験したものであるような気がするデジャヴ現象(既視感)は、再認の失敗の一例と考えることが出来る
B.もう少しで思い出せそうだという感じを伴う舌端現象は再生の失敗の一例と考えられる
C.20個の項目を記銘させ、再生を要求した場合、再生の手がかり(ヒント)として、項目を1つ提示した場合よりも、10個の項目を与えた方が、再生すべき項目が減少し、再生率は良くなる
D.無意味綴りを記銘させた場合、被験者が独自の解釈で一連の無意味綴りをまとめて再生することがある。これを主観的体制化と呼ぶ
E.有意味な構成をもった対象を記憶する場合、その情報対する認知体制が形成されているか否かによって、その記銘や検索率は変化する


→解答

問題15

記憶についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.音韻・形態・意味などが類似している語を時間的に先行させて提示すると、後続の語の認知が促進されることを文脈依存効果と呼ぶ
B.Collins,A.MとLoftus,Eは、長期記憶に蓄えられていた知識が、意味ネットワークを構成していることは、反応時間を測定することで実験的に検証した
C.顕在記憶とは、意識想起を伴わないのに、記憶が行動などに表出されるものであり、手続き記憶などがその例である
D.宣言的記憶は「意味記憶」と「手続き記憶」に分けることができる
E.コルサコフ症は慢性アルコール中毒などによって引き起こされ、順向性健忘・逆向性健忘、失見当識・作話などの症状が見られる


→解答

問題16

変革型(トランスフォーメーショナル)リーダーシップに関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

A.フォロワーとの密な相互交流が基礎である。
B.集団の質的な変動を視野に入れた働きかけである。
C.集団の効率性に焦点を当てている。
D.既存の価値観を問い直す行動を含んでいる。


→解答

問題17

次のライフサイクルに関する記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.リーダーシップにおけるPM理論によれば、集団の生産性はP型が最も高く、M型が最も低いとされる
B.リーダーシップにおける成員のモラルの高さと凝集性は、PM型が最も高く、継いでP型、M型、pm型の順になるとされている
C.リーダーシップのスタイルと集団に関する状況要因との関係によって、リーダーシップによる集団の効果性が規定されるとしたのは、Fiedler,F.Eである
D.条件即応モデルでは、状況がリーダーにとって不利な時には、高LPCリーダーが効果的であるとした
E.条件即応モデルでの状況要因とは、「課題構造化の程度」・「リーダーと成員の関係」・「リーダーの権限の強さ」の3つからなっている


→解答

問題18

印象形成に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ハロー効果とは、他者の性格を判断する際に、その他者に顕著に好ましい(好ましくない)特徴があると、他の全ての特徴についても不当に高く(低く)評価してしまう傾向をいう
B.「看護婦さんなら優しい女性だろう」など、個人が持つ他者のパーソナリティや、それに関連する属性についてのある種の見方や信念のことをステレオタイプという
C.性格特性に関する限られた情報からでも、他者の全体的な印象が形成されるのは、暗黙の人格感やパーソンスキーマの働きによると考えられている
D.Taylor,S.Eは社会的スキーマとしてパーソンスキーマ・セルフスキーマ・ロールスキーマ・の3つをあげている
E.社会的カテゴリー化は、偏見につながるステレオタイプを生み出すおそれがある


→解答

問題19

社会的行動に関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.特定の刺激語に対して、連想語を書くという作業を1人で行う場合と、数人が並んで座って各自作業をする場合とで比較すると、連想語の量は他人が側に居る方が多くなった。このような現象は社会的促進と呼ばれる
B.社会的促進は、不慣れなことや自信の無いことをするときには促進的に働き、慣れている自信のあることをするときは抑制的に働く
C.集団内では、順社会的行動は抑制されがちであるが、非社会的行動は抑制がきかなくなる
D.集団で他者と協力し、1つの課題を実行する場面では、ひとりきりでその課題を実行するときよりも1人あたりの作業量が減少する
E.援助可能な他者の数が多いほど個人は援助を控えてしまうという逆説的な効果のことを「社会的手抜き」と呼び、緊急時における援助介入が抑制される要因の1つと考えられている
→解答

問題20

対象関係論でいう「対象の恒常性」に関する記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.つねに投影性同一視によって維持される。
B.自分の損得にかかわりなく相手との関係を維持する能力をいう。
C.未熟な自我の固執的な対人関係を意味する。
D.分離‐個体化の成功によって得られる対人関係の能力である。


→解答

問題21

条件付けに関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.痕跡条件付けとは、条件刺激の提示後、一定時間をあけて無条件刺激を提示する手続きである
B.逃避訓練とは、決められた反応をすると嫌悪刺激が与えられる訓練のことである
C.ある弁別刺激には反応を罰するが、他の弁別刺激では罰を与えない条件付けを行うと、罰が与えられない弁別刺激では逆に反応が増加する。これを罰の行動対比と呼ぶ
D.固定比率スケジュールにもとづいて強化・条件付けを行うと、このスケジュール下では、反応は一気に行われるが、一段落するたびに一休みする。即ち一定時間の強化後の反応休止が生じるのが特徴である。
E.回避反応は一旦学習すると消去抵抗が高く、嫌悪刺激の提示をやめてもなかなか消去しない


→解答

問題22

ストレスに関する次の記述のうち,正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ストレッサーが人に対して有害かどうかは,人がそれを制御できるか否かによって決定される。
B.制御できるストレッサーは,内分泌系や自律神経系にストレス反応を誘発し,免疫機能に影響を及ぼす。
C.Cannon, W. B. によれば,生体がストレッサーにさらされると,それがどのようなものであっても比較的共通した汎適応症候群と呼ばれる反応を示すという。
D.強いストレッサーが加えられると,それと闘おうとする防衛反応が現われ,これ以外の反応は姿を消してしまう。


→解答

問題23

情動に関する次の記述のうち,正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.情動の中枢を大脳辺縁系に求めたのはジェームズ=ランゲ説であり、現在は海馬よりも扁桃体が情動表出に関与しているとされている
B.Freud,Sの「現実不安」とは、危険が何の役割も果たさない、あるいは非常にわずかな役割しか果たしていないと考えられる場合にも生起する不安のことである
C.ストレスに対する反応は、順に警告期・抵抗期・疲はい期の3つの時期に分けられ、警告期にはストレス刺激の為に体温や血圧が変動するショック相や反ショック相が見られる。
D.社会際適応評価尺度では、配偶者の死を最も強いストレス(100)を伴う生活上の出来事としており、結婚や妊娠なども尺度に含まれる


→解答

問題24

心理学の研究法に関する次の文章のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.Fechner,G.Tは「感覚の大きさは刺激の大きさの対数に比例する」とする法則を発見し、精神と身体の関係を科学的方法で解明しようとした。
B.精神物理学的測定法は現在でも広く用いられているものであり、代表的なものには極限法・恒常法・調整法などがあげられる
C.極限法とは被験者自身が刺激を自由に操作することで、比較刺激の刺激強度を変化させ、標準刺激と主観的に等しく感じられるように調整する方法である
D.Wundt, W.は、心的要素は単一感覚と単純感情からなり、それらが結合して複雑な意識過程が形成されると考えた。
E.Titchener,E.B.は全ての経験は感覚・心像・単純感情の要素から成り立つと考え、Wundt, W.と同じく心的要素の結合は、意識的に意識内容を明瞭に統一する統覚によって可能となると考えた


→解答

問題25

創造性に関する次の記述のうち,正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

a.創造的思考の過程には準備期,啓示期,検証期の3つの段階がある。
b.Guilford, J. P. は思考を収斂的思考と発散的思考とにわけ,後者が創造性と密接な関係があるとしている。
c.創造性と知能との間には高い相関が認められる。
d.創造性は自我の機能が一時的に弱まってイメージや象徴のレベルで考える意識的自律性のもとにおこる。
e.創造性と深い関係があるのは精神分裂病的心性である。


→解答

問題26

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.システムエラーを防ぐ手段としてのタンパープルーフとは、明確にその意図をもって、一定以上の操作なり一定以上の力を加えないとその目的とする行為が出来ないようなものを指す
B.創造的思考の過程におけるインキュベーションとは,Jung, C. G. がいう「心的エネルギーの退行」や,フロイト派のKris, E. がいう「自我による自我のための退行」と同様のものである。
C.オミッション訓練とは決められた反応をすると、嫌悪刺激が与えられ、一定時間決められた反応をしなかった場合のみ報酬が与えられる訓練のことである
D.強化のプリマック説とは、「現在、出現傾向が高まっている行動を実際に遂行する機会が与えられることは強化力をもつ」とするものであり、これに基づけば、飲水行動を制限された動物に対して、水を強化刺激として走ることを強化することが出来る
E.警告刺激を提示せずに一定時間ごとに嫌悪刺激を与え続けるが、決められた回避反応を行えば次の嫌悪刺激の提示が一定時間延期される回避訓練を、弁別型回避訓練と呼ぶ


→解答

問題27

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.相関関係を調べようとしている二つの変数がいずれも順位尺度としての性質をもつ場合に,積率相関係数を算出するのが理想的である
B.決定係数とは,一方の変数の変動(分散)から説明できる他方の変数の変動(分散)の比率であり,積率相関係数rの2乗として求められる
C.積率相関係数r=0.3とr=0.7の差の意味は,r=0.6とr=1.0の差の意味に等しい
D.2つの変数間の相関係数が有意であっても,これは,両変数間に因果関係があることを意味するものではない
E.相関関係の強さを解釈する際には,研究のねらいには関係なく,一律に一定の基準を適用すべきである


→解答

問題28

次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけなさい。

A.信頼性の高い心理検査は,一般に妥当性も高い。
B.妥当性の高い心理検査は,一般に信頼性も高い。
C.クロンバックのα係数は,内的整合性によって信頼性を推定する方法である。
D.統計的仮説検定では,「差がある」とか「効果がある」という仮説を設ける。


→解答

  問題29

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.重回帰分析は複数の量的独立変数から1つの質的従属変数を予測したい時に用いることのできる唯一の方法である
   B.数量化T類とU類は、従属変数が量的従属変数か質的従属変数かの違いがある
C.数量化T類は、重回帰分析と同じ数学モデルであり、独立変数が複数の質的変数になった場合に用いる
   D.サラリーマンの個人収入とパソコンの所持との関係を調べ、収入からパソコン購入の可能性を推定するため、判別分析を行った
  E.因子負荷量とは、それぞれの変数が抽出された因子をどの程度反映しているかを示し、−1から+1までの間の値をとる


   →解答

  問題30

心理学に用いられる統計に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけなさい。

A.標準偏差は,あるデータが平均からどの程度はずれているかを示す統計量である。
B.相関係数とは,2変数の相関の強さと方向を表す統計量である。
C.3条件以上の平均値の比較において,分散分析の結果,有意差が認められない場合には,多重比較を行うとよい。
D.両側検定は仮説に方向性のある検定であり,片側検定よりも有意になりやすい。


→解答

問題31

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.シングルケース実験計画法といえども,研究としては対象者が一個体では認めがたいので,少なくとも,統計学的に有意差検定ができるサンプル数を必要とする
B.A-B-A型デザインは,導入された操作効果の再現性を確かめる上で最適である
C.「統制」とは,2つ以上の水準(条件)から構成される独立変数(X)を操作し,水準間での従属変数(Y)の違いを測定する方法論のことである
D.「剰余変数」とは,独立変数(X)以外で従属変数(Y)に影響を及ぼす可能性のある変数のことである
E.Q分類では、各評定段階に対する項目数が予め決められている


→解答

問題32

心理学的研究法に関する次の記述のうち,適切でないものを一つ選びなさい。

a.自然的観察法は,行動そのものを対象とするので,乳幼児や障害児,動物などを対象とすることができるが,観察対象となる行動が生起するのを待たなければならないことや観察の視点や解釈が主観的になりやすい短所がある。
b.質問紙調査法は,個人の内面を幅広く捉えるのに有効であり,一度に多くの要因を考慮したデータを集めることができると同時に,得られたデータの客観的処理ができる長所がある。
c.実験的観察法は,観察の視点や解釈が客観的に行われ,因果関係について信頼できる推測が可能であり,変数を操作することは容易である。
d.面接法は,こころの内面を理解し,相手の回答に応じてより深い質問ができる反面,客観的に統制することが難しく,一度に大量のデータを得ることができない。
e.観察法で問題とされる信頼性のために,複数の評定者(観察者)が独立に同じ対象に対するカテゴリー分類を行う方法が用いられ,さらにサンプルの数(サンプルサイズ)を多く確保することでより安定した結果が得られる。


→解答

問題33

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい

A.準実験法とは、母集団に対して無作為に実験群と統制群のグループ分けを行い、比較を実施する実験法のことである
B.二重盲検法とは、被験者も検査者も実験の目的を知らされていない検査のことであり、実験に対する検査者の期待による結果のゆがみを防ぐことができる
   C.実験において、「因果関係」とは、従属変数を操作する事による独立変数への影響のことである
   D.剰余変数とは、独立変数以外で従属変数に影響を及ぼす可能性のある変数のことである
    E.調査において「説明変数」とは、変数の違いを説明するために設定される変数のことである


    →解答

問題34

メタ分析に関する次の記述の中から,正しいものを一つ選びなさい。

a.独立に行われた複数の研究結果を要約して,記述する統計手法。
b.二つの標本の平均値の差の検定法。
c.変数間の因果関係を分析するための統計手法。
d.二つの変数間の関連性の強さの度合いを示す統計測度。
e. 名義尺度によるデータの各カテゴリーの度数の比に関する仮説を検証する統計手法。


→解答

問題35

心理学史における業績に関する次の記述のうち,適切でないものを一つ選びなさい。

a.河合隼雄は,分析心理学を加味して発展してきた「Sandspiel;sandplay technique」を,日本人に馴染みやすいものであると考え,「箱庭療法」と訳して日本に導入した。
b.成瀬悟策は,「意図―努力―身体運動」という動作のメカニズムから,身体の動きを発動させている本人による主体的活動に焦点を当て,心理学的立場から心身の機能の改善・活性化に関する有用な理論・技法を開発した。
c.Frankl,V.E. は,人生は基本的に無意味なのであるが,共同体への貢献に向かって行動することによってみずから意味を作り出していくことができるとし,共同体への貢献の決意,すなわち,「共同体感覚」の概念を提唱した。
d.Maslow,A.H.は,全体論的人間観から,人間がもつ個々の欲求を論ずるのではなく,全体的視点から欲求を階層として体系付けると同時に,自己実現をとげた高度に健康な人格について心理学的な探求を行った。
e.Pearls,F.S.は,人間を,統合された存在として一元論的,すなわち,ホメオスタティックな自己調節機能をもつ全体的存在としてとらえ,「今,ここ」での感情,身体言語,さけていることなどに気づかせる具体的な技法を開発した。


→解答

問題36

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい

A.Termanらによる知能指数はIQ=CA/MA×100の算出式で求められる
B.K−ABCは、Kaufman, A. S. によって作成されたテストで、情報処理の能力を継時的な過程と同時的な過程の2つの観点から査定する
C.ITPAは,Kirk, S. A. らによって作成された言語学習能力診断検査で,視覚−運動回路と聴覚−言語回路から構成されている
D.ビネー式の個別知能検査の問題は該当年齢の児童の90%が通過するように設定してある
E.フロスティヒ視知覚テストは,Frostig, M. らによって作成されたテストで,目と手の協応,形の恒常性,図と地の知覚,空間関係,空間における位置などの能力を査定する


→解答

問題37

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.Binet,Aは方向性・永続性・自己批判性という3つの側面を持った一般知能が、あらゆる知的機能の基礎にあると考えていた
B.K−ABCは16種類の下位検査からなり、統覚尺度と知的情報処理能力を測定する
C.田中ビネー知能検査では、最初に被験者の生活年齢と等しい年齢級の問題を提示し、1つでもできない問題があったら、1歳級の問題から提示する。
D.基底年齢とはすべての問題に合格した年齢級に1歳を加えたものである。
E.田中ビネー知能検査は動作的な素材を扱う動作性の問題が多く、被験者によっては知能測定には不向きである


→解答

問題38

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ウェクスラーは、知能は抽象能力・学習能力・適応能力などが複数の能力から成っていると考えた
B.左大脳半球に損傷のある患者はVIQに比べて低いPIQを示す傾向にある
C.反社会的な人格障害患者ではPIQがVIQよりも優れ、神経症患者ではVIQがPIQよりも優れている傾向がある
D.動作性検査では時間制限法をとっており、切迫した場面における被験者の行動が観察できる
E.WISC-Vの基本検査だけを実施する場合は「理解」で検査を中止する


→解答

問題39

MMPIに関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.ゴールドバーグ指数が高いほど適応程度が高いといえる
B.妥当性尺度の内、?尺度が30個以上あった場合にはそれ以上解釈すべきではない
C.F尺度が低い場合、社会的同調性が高く、検査への抵抗は低く率直に回答していることが予想される。
D.プロフィール中、Hs,D,Hy,Ptの得点が高い場合、精神病者群に分けることができる
E.第9尺度(Ma)は非活動性を表しており、高得点ほど非活動的である


→解答

問題40

内田クレペリン作業検査法についての次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.健常者の平均値から求められた定型曲線では、休憩前に比べて休憩後の作業量の方が多い
B.一般に曲線類型の判定は,作業量段階と健康者常態曲線からのズレの程度との組み合わせによって行う
C.作業曲線に影響を及ぼす精神機能の働きとしては,意志緊張・興奮・慣熟・練習効果・疲労の5因子と考えられている
D.連続的加算作業による結果の曲線型を通して,Kraepelin,E.の精神病理学を検証することができる
E.曲線判定にあたっての主要な観点は,終末努力の有無,体憩効果の有無,作業量低下の有無,興奮による上昇の有無などである


→解答

問題41

次のTATに関する次の記述の中から、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.マレー版は30枚の絵と1枚の白い図版からなり、30枚の中には共通図版15枚と性別および年齢別で使い分ける図版B・G・M・Fとの2種類がある。
B.図版Tでは、親子関係を主題とする物語が作られやすく、「強制的な親と服従する子ども」という反応はポピュラーな反応である
C.日本版のCATは5歳程度から施行可能であり、SATは60歳以上を対象とする
D.対人関係・社会的・官能快感・圧力排除・防衛回避の5つの欲求に分けられ、圧力は対人関係・環境的・内的の3つに分けられる
E.水準分析、解決行動様式、結末、生活領域などでスコアリングし分析する。


→解答

問題42

次の記述は,投映法の理論と技法に関する考え方の一部である。それぞれの考え方を主張した者との組み合わせとして,最も適切なものを下のa〜eの中から一つ選びなさい。

@「投映的手続き(Projective procedures)」の本質とは,@提示される刺激が社会的に一義的な意味を明確に持っていないこと,A被検者に求められる反応が,そのしかたについて規制されておらず,自由で自発的であるところにある。
A欲求とは,衝動,願望,意図などの,人間が環境に向かって発する力の総称で,圧力とは環境から人間に働きかける力の総称である。パーソナリティーはこれら欲求と圧力の相互作用で捉えられる。
B人間の運命は個人の力ではどうすることもできない強制運命と,個人の主体的かかわりによって変容可能な自由選択運命によっている。運命分析は,心を病む人が強制運命から自由になることを支援する活動である。
C偶然にできた図形の判断は,知覚と了解の概念に属し,提示された図形からの連想内容ではなく,その反応の形式的側面に注目することによって,被験者の人格構造を理解することができる。

a.@Frank,L.K.ARosenzwig,S.BSzondi,L.CHens,S.
  b.@Rappaport,D.ARosenzwig,S.BBinswanger,L.CRorschach,H.
c.@Frank,L.K.AMurray,H.A.BSzondi,L.CRorschach,H.
d.@Frank,L.K.ARosenzwig,S.BBinswanger,L.CHens,S.
e.@Rappaport,D.AMurray,H.A.BSzondi,L.CRorschach,H.


→解答

問題43

次のPFスタディについての記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.各場面はフラストレーション事態の特徴によって自我阻害場面か超自我阻害場面の2つに必ず分けられる。
B.被験者が『ごめんなさい』と書いただけの場合、その裏に無意識的な敵意があるかどうかなど、評定の際には被験者の意図を類推する必要性がある
C.自責逡巡反応とは欲求不満の解決をはかるために、努力したり、罪償感から賠償とか罪滅ぼしを申し出る反応を指す
D.アグレッションの形には障害優位型、自我防衛型、要求固執型があげられる
E.反応転移分析とは、幾つかの場面に設定されている標準的な反応と被験者の反応が、どの程度合致しているかを分析する


→解答

問題44

次のソンディテストについての記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.L.Szondiはそれぞれの個人の衝動は、その個人の生涯における、愛の選択・友の選択・職業の選択・趣味嗜好の選択・死の選択の行動に作用すると考えた
    B.ソンディテストは46枚の顔写真から構成される
  C.L.Szondiはフロイトの精神分析学とユングの分析心理学の架橋を試み、家族的無意識を発見した
D.VGPは前景像、EKPは実験的補償像(背景像)という意味である
    E.躁病の患者の顔写真を好む傾向の被験者は、一般的に口唇愛欲求が弱く、口数が少ないため、ラポールがつけにくいとされている


→解答

問題45

次の文章の空欄[ABC]に該当する語句を下の語群の中から選びなさい。

10歳男児にWISC−Vを施行した。本人はとても熱心に取り組んだ。結果のレポートを書く際に,FIQ/VIQ/PIQの3つとも平均域にあったが,統計的にみて[ A ]が認められたため,下位検査を吟味し,[ B ]分析を行った。その結果,[ C ]性下位検査のうち「知覚統制」や「処理速度」が特に高い能力であることが判明した。

語群:測定標準誤差 ・ ディスクレパンシー ・ 成分 ・ 構造 ・ プロフィール ・ 言語 ・ 動作


→解答

問題46

SCTに関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけなさい。

A.SCTはSentence Completion Testのことであり,投映法に含まれる。
B.刺激語は必要に応じて自分で作って実施しても構わない。
C.実施においては「よく考えて記述するように」と教示する。
D.分析・解釈には,客観的・数量的方法と,直感的・了解的方法がある。


→解答

問題47

次の描画法に関する記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.バウムテストでは、用紙の左側は外向性・未来・男性性・主観性、右側は感情・過去・内面・内向性・女性性などを象徴する
  B.バウムテストでは、描かれた樹木の太さ高さを、年月で表される書き手の年齢を元に計算された指数のことをグリュンヴァルト指数と呼ぶ
   C.バウムテストの幹や枝の先が開放しているものは外界に対する衝動性や対人接触における未熟性を表しているとされている
   D.DAPは幼児と知能検査が出来ない成人向けの知能検査として開発された
  E.DAMでは、はじめに女子像がかかれた場合、男子像を描くように促すが、男子像がはじめにかかれた場合はそこで検査を中止する。


→解答

   問題48

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.遠城寺式乳幼児分析的発達検査法は,移動運動・手の運動・基本的習慣・対人関係・発語の5領域にそれぞれ26項目,言語理解領域に21項目の計151項目からなっている
B.ブラゼルトン新生児行動評価法は,新生児の平均的行動ではなく,最高の行動(best performance)にもとづいて採点する
C.乳幼児の精神発達検査は,専門家である臨床心理士よりも日頃から子どもが慣れ親しんでいる親や保母が実施するほうがよい
D.津守・稲毛の乳幼児精神発達診断法は,直接観察による乳幼児の精神発達検査である
E.Brazelton, T. B. の新生児行動評価は,生後3日目より適用できる


→解答

問題49

次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.改訂長谷川式簡易知能評価スケールは老人臨床現場で最も良く使用される知能検査法である
  B.リアリティオリエンテーションは高齢者に対して、時間や場所などの見当識障害を発見するためのスクリーニングテストである
  C.回想法は被験者の時代の写真を見せるなどの方法で、記憶を引き出し、共感しながら心の安定を図る方法であり、痴呆の進行を遅らせる効果があるとされている
D.長谷川式簡易知能評価スケールは、全20項目の質問からなるテストであり、年齢や関東大震災の年、数字の逆唱などを課題とする
E.改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS‐R)における,「今日は何年何月何日ですか」とか「私達が今いるところはどこですか」という問いは,見当識の有無を知るための質問項目である。


→解答

問題50

ベンダーゲシュタルトテストに関する次の記述のうち、正しいものに○、誤っているものに×をつけなさい。

A.9つの幾何図形を模写し、描写の正確さ、混乱度、描画方法などが査定され、発達成熟度や視覚・運動機能の障害、脳の機能的損傷の障害などを調べることができる
  B.教示では1図形につき、5分の時間制限があることを教示し、所要時間は各図形ごとに測定し、記録する。
   C.1枚の用紙の中に9つの図形を模写させるが、用紙の中に模写図をどのような大きさでどのように位置させるかは被験者の自由である
  D.整理法としてはパスカル・サッテル法が最もよく用いられているが、11歳以上の児童および成人を対象にしており、10歳以下の児童には適用しない
  E.50歳以上では生理的な衰退の反映として模写の崩れが見られ始める


  →解答