手首骨折のこと

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H.12.09.03記

○概要
藤野浩一(57才)は平成12年9月1日午前11時頃、谷川連峰万太郎山からの下山に際し、群馬県利根郡新治村の赤谷川上流を渡渉中に転倒し、右手首を骨折しました。ここに、その経緯と治療状況ならびに回復見通しを示します。

○おわびとお礼
本人の不注意によりこのようなことを起こし、関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことに対し、心からお詫び申し上げます。併せて、適切な処置をしていただいた山岳救助隊および医療関係者の皆様、同行者の皆様、新治村企画観光課の皆様に、深甚なる感謝の念を表します。

○症状と治療
9月1日(金)
前夜宿泊した谷川岳〜万太郎山稜線上の大障子避難小屋を7:00に出発し、万太郎山を経て毛渡乗越から急斜面を赤谷川に下り、11時すぎに渡渉地点に到着。水量は少なく、渡渉は容易な状況。先行者の注意を受けつつ、水面に顔を出した石つたいに靴を濡らさずに飛び移って行こうとして滑って転倒、その時に右手を強くついたと思われるが、詳細は記憶不詳*)。しばらくして、右手首が腫れてきて、よく見るとカギの字状に曲がっていることで異常を認識。

*)ある目撃者の証言(^_^;
藤野さんは「ここ滑りますから気をつけてください」と注意を受け「分かりました。この石ですね」と確認しながら渡ったのに、その石で滑って転び、水に濡れまいとカメのような形で手をついて負傷されました。

軽くて堅い流木を副木に用い、絆創膏とサポーターでしっかり固定。同行の六日町警察署山岳救助隊の寺田さんによる応急措置は、実に適切なものでした。ショックがやわらぐまで十分な休息の後、ザックを同行者に背負っていただき空身で最後の行程、約40分。林道終点から、迎えの新治村の車で下山。

同行の新治村企画観光課河合課長のご紹介で、村の車により湯宿温泉接骨院へ14時頃到着。触診の結果、橈骨(トウコツ)骨折の可能性が大きいとの判断で、氷で十分冷やした上、二人がかりで整復。付近の山本医院で
レントゲン写真を撮り、やはり橈骨骨折であることを確認。整復がきわめて適切に行われたことも確認。骨折だけで神経系には及んでいないことを確認。不幸中の幸い。再び接骨院に戻り、ていねいに固定していただく。上毛高原より新幹線で帰京。

9月2日(土)
ホームドクターの紹介で近所の金子クリニックへ。ここでも湯宿温泉接骨院の処置が極めて適切との評価。固定はそのままにして腫れが引くのを待ち、1週間後にギブスをするとの診断。

9月8日(金)
金子クリニックでギブスをし、レントゲン撮影。理想的には手術してもう少し整復すべきだが実用にはさしつかえない、との診断。ギブス装着はリハビリを含め1ヶ月半。ただし、今、肘まであるものを1週間後には半分ほどに短くする、と。

9月16日(土)
金子クリニックで診断。ギブスを半分にするのは来週に延期。その時はギブスをやり直す、と。上腕の筋肉を訓練することを指導される。先週から便利に使っているピンセット式の箸。

9月22日(金)
金子クリニックで短いギブスに交換。2週間お世話になった肘までくるギブスを外すと痩せた腕が現れ、水平にすると自分の手の重みで痛むので、まだ先の長いことを実感。新しいギブスをセット。まだ1ヶ月はかかるとのこと。

10月7日(土)
金子クリニックでレントゲン写真を撮り、片側のギブスに交換。2週間お世話になった短いギブスを外すとまた一層痩せた腕が現れ、手首のあたりが腫れているが、前回のような頼りなさはない。レントゲン写真で順調に回復していることを確認。ただし、折れた部分はまだヒビのようになっていて分かる。手の平側だけにギブスをセット。外すまでにまだ2〜3週間はかかるとのこと。完全に回復するまで2ヶ月とか。

10月21日(土)
金子クリニックで「来週、ギブスを外し、レントゲンを撮りましょう」とのこと。順調に回復してかなり使えるようになっただけに、できれば外したいところながら、実際に外すことの不安もあり、最後の我慢。

10月28日(土)
いよいよギブスを外す。レントゲン撮影。折れた場所はまだ分かるが、ほぼ完全につながっているとのこと。手首を十分曲げ伸ばしするように指導される。骨折した部分がむくんでいて、筋肉が固まっており、ほとんど曲がらない。見た目には普通と変わらないが、まだまだ不自由。何かの時は使うようにと今まで使っていたギブスを念のため貰ってくる。

11月19,20日
指宿に湯治に行く。砂むし温泉など温泉三昧。

11月25日
金子クリニックでレントゲン撮影。骨折箇所が全く分からなくなっている。「もう来なくていい、後は本人の努力次第」との診断。お世話になりました。

○回復見通し
金子クリニックによれば次のとおり。
 〜9/8(金) 固定
  9/8(金) ギブス装着
   |    リハビリを併行
10/20(金) ギブス外し(--> 10/28になる予定(10/21))
   |    リハビリ
○山行の経緯
この山行は「苗場・谷川連峰を見守る会」の最終(第6回)登山**)として、新潟県南魚沼郡湯沢町観光課により企画されたもの。参加者は、建設省湯沢砂防工事事務所、新潟県観光課、JR関係、(株)コクド、六日町警察署、湯沢町、電源開発(株)に加え、新治村からも参加し、総勢15名に及ぶ。本人は平成7年の第1回から毎年参加。
行程;
8月31日(木) 曇 湯沢よりマイクロバスで土合の谷川ロープウェー駅へ。山頂駅9:00〜11:20谷川岳肩の小屋12:00〜14:00大障子避難小屋(泊)夕〜深夜南風強
9月1日(金) 曇のち晴れ 大障子避難小屋7:00〜8:10万太郎山〜毛渡乗越〜11:00赤谷川渡渉点12:10〜12:50林道終点〜川古温泉〜マイクロバスで湯沢へ
**)
第1回 平成7年8月25〜26日   谷川岳〜茂倉岳〜蓬峠〜土樽
第2回 平成8年8月9〜10日    三国山〜平標〜仙ノ倉〜平標〜松手〜二居
第3回 平成9年8月1〜2日     祓川〜苗場山頂〜赤湯〜浅貝
第4回 平成10年7月31日〜8月1日  旭原〜大源太〜清水峠〜朝日岳〜清水
第5回 平成11年9月2〜3日     浅貝〜三角山〜上州大源太〜平標〜万太郎〜土樽
第6回 平成12年8月31日〜9月1日  谷川岳〜万太郎〜毛渡乗越〜川古温泉

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