さて、週感ジョジョンプ増刊、デッドマンズ・アンサーズもとうとうというか、やっとこさPAGE11となりました。今回が予想では最終回、となる訳ですが、最後の最後によーやんの投稿です。しかも今回バオーですよバオー。バオー・メルテッディン・パルム・フェノメノン!!
投稿者:よーやん
ぼくの名前は橋沢育郎。現在謎の組織「ドレス」に追われている。
「スミレ、どうだい?何か見えるかい?」
少女は文字の書かれたスケッチブックに10円玉を乗せ指をそこに置いて、心を滑らせた。
「何?あの屋敷からいろんな物を盗みだそうとした吉良吉影に、危険な追手が迫っているというのか?」
それは少女スミレにのみ見える映像(ビジョン)だった。
『タマゴを・・・もっと集めるのだ・・・わたしの世界を壊すものは・・・許しておいてはいけない』
「絵の中の・・・夢路の絵の中の少女が、若い軍人の肖像が見ている・・・彼を・・・いけない・・・あの屋敷の物に手を出しては・・・そしてあの『タマゴ』こそ!!」
「幽霊の卵?」
「そう、あの屋敷は幽霊を製造しているの。本も絵画もマッチの一本まで、あの家のユーレイが自ら作った『タマゴ』で生み出したものよ」
「ああ、育郎ッ?」
『ニオイがする・・・屋敷幽霊の発する殺意のニオイが・・』
ウオオオオオ〜〜ム バルバルバルバル!!!!
「そうだ、良く分かったな・・・さすが我が組織『ドレス』が目をつけた超能力少女・・・・」
「わからない!わたしまだ9才だからよくわからないわッ!!」
バオー・メルテッディン・パルム・フェノメノン!!
手のひらから出る特別な液で物質を溶かす。
「ぎゃあああああああああ!!! 溶ける・・・溶けて行く・・・私の野望が・・・」
「見えるわ!!屋敷幽霊が溶けてゆく!!再び『幽霊の火』で炎上する屋敷の絶望が見えるわ!!消失するコレクション・・・開放された魂達が飛んで散ってゆく・・・育郎!もういいわ、事件は解決したのよ!」
ピシ! ピシ! ピシ! カカカカカカ
バオー武装現象は解けた。橋沢育郎のやさしい表情が戻る。
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さて、前回のゆうこさんの時にも書こうとしたのですが、「屋敷幽霊」と言えば、マヨイガを思い出しますよね。マヨイガは東北の昔話に出てくる妖怪のようなもので、確か深い山奥に突如として現れる民家で、人の気配がするけども人はいない。そこから食器を持ちかえると金持ちに(あるいは幸福に)なれるというものです。今回の吉良も嬉々として部屋の中の中のものを漁っていますが、人気のあるところから、何かを運び出すっていう事は特別な意味のある事なんでしょうね。生きるにせよ、死んでいるにせよ。死人の吉良にとって人と違う、唯一のものなのかもしれません。
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